琥珀色の戯言

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ターミネーター4 ☆☆☆


映画『ターミネーター4』公式サイト

あらすじ: “審判の日”から10年後の2018年。人類軍の指導者となり、機械軍と戦うことを幼いころから運命づけられてきたジョン・コナー(クリスチャン・ベイル)。今や30代となった彼は、人類滅亡をもくろむスカイネットの猛攻が開始されようとする中、ついに人類軍のリーダーとして立ち上がることになる。(シネマトゥデイ

土曜日の先行上映、16時からの回を鑑賞。
観客は20〜30人くらいでした。

ターミネーター3』にはかなりがっかりさせられたのですが、『4』は前評判もまずまずで、それなりに期待していたのですが……
結論から言うと、作品のデキとしては、『3』ほど酷くないけれど、『2』には程遠い。
アーノルド・シュワルツェネッガーが出ない(というかまあ、部分的に出てるといえば出てるのですが)、というのはしょうがないとしても、このシリーズって、続編をつくればつくるほど、ストーリー的に無理が出てくるというか、「じゃあ、『正しい歴史』って、いったいどれなの?」という疑問ばかりが浮かんできます。
どの時代にでも行けるのであれば、いくら阻止してもキリが無いし、いくら変えてもキリがないよね。

機械の「重さ」が伝わってくるSFXやアクションシーンはなかなか素晴らしいと思うのですが、設定に無理がありすぎて、僕はついつい粗探しばかりしてしましました。

というか、「スカイネット」って、どうしてこういうまわりくどい方法でジョン・コナーを抹殺する必要があるのかさっぱりわからん。目的を果たすためなら、わざわざターミネーターを使わなくても、「ジョン・コナーを基地ごと爆死させる」で十分なはず。
マーカスも、「普通にいい人っぽいのに、なんであんなことをしたのか?」が全然わからないし、反乱軍の軍紀と指揮系統の乱れっぷりも噴飯ものです。

映像はそれなりに迫力がありますし、音楽もこれまでのシリーズのファンを意識したものなのですが、『ターミネーター』であることの制約に縛られてしまって、辻褄合わせに終始してしまった作品のように思われます。
このシリーズ、エンターテインメント映画の金字塔の『2』で打ち止めにしておけば、よかったのにねえ……
これ、新シリーズの序章みたいなんですけど、「もう『ターミネーター2』の利子で食いつなぐのはやめたほうがいいんじゃない?」というのが僕の率直な印象でした。
娯楽映画としては、けっして「どうしようもなくつまらない作品」ではないんだけど。

それにしても、ジョン・コナーも往生際悪いよね。そこまでやるか、と最後はちょっと感じました。
カリスマっていうより、単にスタンドプレー大好きな迷惑オヤジにしか見えない……

観終えたら、「帰りにTSUTAYAに寄って、口直しに『ターミネーター2』借りようかな……」と思う人がたくさんいそうな作品です。

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