あやしい取材に逝ってきました。 (akita essay collection)
- 作者: 小沢カオル
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2009/08
- メディア: 単行本
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断食修行をしたら瀕死体験、ゲテモノ料理の度が過ぎて臨死体験、前世療法で驚異のご対面、ラブドール108体ともご対面、さらには富士の樹海キャンプで○○○○を発見して大変なことに…!?
同様の仕事をこなす作家からもそのハードルの高さに驚かれる、キワモノ体験度No.1の爆笑レポートコミック!!
書店で見かけて購入した際には、ありがちな、女性マンガ家の「痛い系エッセイマンガ」なんだろうな、とあまり期待していなかったのですが、読んでみるとけっこう面白かったです。
取材のなかには、「今回はちょっとヌルイ(というかありがち)だな」と思うようなものも少なくないのですが、「食べ物系」とくに「ゲテモノ料理編」にはかなりゾクゾクしてしまいました。僕はほんと、虫苦手なんですけど、
<本日のメニュー>
・新鮮バッタ・蛾・カマキリ・スーパーワーム・セミ・ハウスクリケットのピザ
・サクサンとアリの卵のトマトスープ
・タガメ風味のタルト
・カイコのサナギの桑の実のせヨーグルト
の写真(残念ながら?このコミックでは小さな白黒の写真ですが)を見ると、体中が痒くなってきました。次の「ゲテモノ料理編2」では、ヘビ!しかもヘビがネズミを丸呑みする連続写真つき!!
でも、けっこうサラッと食べちゃうんだよね、このマンガの人たちは。
「樹海編」はかなりディープな内容です。これ、描いちゃっていいの?
「ラブドール編」も凄い。こんなにリアルになってたのか……とオドロカされること請け合い。
そういえば山中で遺体が発見された事件…
シートから出た足を見て住民が110番 地元警察数十人が駆けつけ…いたぞ! なっ なんじゃこらー
息子夫婦と同居が決まり、ドールの処分に困った60代男性が捨てたそうですよ
製作工場には、近所から「死体が運び込まれている!」と何度か通報があり、警察に踏み込まれているそうです。
「精巧な人形づくり」も、いろいろ大変みたい。
正直、掲載されているレポートの「当たりハズレ」はあるのですが、僕はけっこう楽しめました。
「樹海編」だけは、「これを楽しんじゃっていいのかな……」という気分にはなりますけどね。
「カラダを張った体験マンガ」好きの方には、オススメです。
けっこうキツイ課題に対しても、ワザとらしく嫌がってみたり、オーバーリアクションに頼ったりせず、淡々とこなしていく小沢カオルさんの姿には、好感が持てます。
そうそう、このマンガのなかで、「深海魚フリーク」の小沢さんがオススメしていた「深海魚デメニゲス」の動画がなかなか凄かったので、御紹介しておきますね。