琥珀色の戯言

3000冊以上の【書評】と500作以上の【映画感想】を、ちゃんと読んで、観て書いてきたブログです。話題になったあの本や映画の感想が、たぶんあります。新書、ノンフィクション、インターネット関連本が多め。

鴨川ホルモー ☆☆☆☆

鴨川ホルモー [DVD]

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内容(「キネマ旬報社」データベースより)
万城目学の同名小説を、山田孝之栗山千明共演で映画化した青春コメディ。2浪の末にようやく念願の京大に入学した安倍は「京大青竜会」というあやしげなサークルに入会。そこでは「オニ」を操り戦わせる謎の祭り“ホルモー”なる行事が行われていた。

原作が「マンガみたいな小説」と言われていただけに、どんなふうに映像化されたのか、けっこう楽しみにしていました。
楠木=栗山千明というのは、いくら大木凡人風にしてみたところで、かわいいに決まっているから面白くないな、という気もしていたんですが。

観終えての感想。「ああ、面白かったなあ」
「娯楽映画」と言われる映画も、実際は、なんらかの「テーマ」みたいなものを観客にアピールしたがるものがほとんどです。
「友情」とか「信頼」だとか「頑張れば夢はかなう」だとか。
ところが、この作品のなかでの、主人公・安倍の「動機」は、「一目ぼれ」とか「嫉妬」とか、ネガティブなものばかり。
個人的な怨恨でサークルを分裂させるなんて、ひどい!とか思うかというと、この作品の世界では、なんだかそれがとても自然に感じられてしまいます。
実際のサークル活動の「揉め事」なんて、ほとんどそんなものですよね。
この映画を観ていると、自分の大学時代のいろんなことを思い出してしまうんだよなあ。

キャスティングで、原作の「どんでん返し」がバレバレになってしまうのは勿体ない面はあるのですが、それでも、栗山さんの楠木には「うわっ、これが『萌え』なのか……」と、すっかりやられてしまいました。
ただ、考えようによっては、この映画のエンターテインメントとしての成功の要因は、早良京子役の芦名星さんと芦屋満役の石田卓也さんが、しっかり、「ムカつく敵役」を演じきっていたことなのでしょう。

ところで、この映画に出てくる「百万遍寮」、一緒に観ていた妻も、「こんな寮、実際にはないよねー、あったとしても『現役』とは思えない」と言っていたのですが、調べてみると、「正式名では吉田寮として現在でも実在する学生寮」なのだそうです。恐るべし京都大学。あの寮が現役であることは、「ホルモー」よりアンビリーバブルかも。

ほんと「ベタだけど、面白い映画」であることは間違いないので、気軽に楽しめる映画が必要な皆様は、ぜひ。

これを観ながらふと思ったのだけど、「大学の一風変わったサークル」に興味本位で入ったら、いつのまにかオウム真理教の幹部になっていた、という人たちも、最初はこんな感じだったのかもしれませんね。
僕の妻は大学のサークル(というか部活)の後輩だったので、サークル選びって、けっこういろんなことのきっかけになるものみたいです。

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