琥珀色の戯言

3000冊以上の【書評】と500作以上の【映画感想】を、ちゃんと読んで、観て書いてきたブログです。話題になったあの本や映画の感想が、たぶんあります。新書、ノンフィクション、インターネット関連本が多め。

ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島 ☆☆☆


参考リンク:『ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島』公式サイト

あらすじ:兄ピーターと姉スーザンがアメリカ滞在中、エドマンド(スキャンダー・ケインズ)とルーシー(ジョジー・ヘンリー)のペベンシー兄妹は、意地悪ないとこのユースチス(ウィル・ポールター)の家に預けられていた。そんなある日、3人は家の壁にかけてあった船の絵画を見ているうちに、その絵の中に吸い込まれ、ナルニアの海へと導かれる。気が付くと彼らは、懐かしいカスピアン王子(ベン・バーンズ)やもの言うネズミの騎士、リーピチープたちと共に帆船に乗っていた。そして、船は神秘の島々をめぐる旅へと漕ぎ出す。

2011年に映画館で観た映画、9作品め。
水曜日のレイトショーだったのですが、観客は僕も含めて7〜8人。
にもかかわらず、僕の予約席に中年女性がどっかりと座っていたのには驚きましたけど。
(結局、言いだせずに空いている他の席に座ってしまいました)

観たのは3D字幕版。
3D映画はやっぱりけっこう目が疲れるので、この映画の110分くらいがちょうどいいなあ、という感じです。
「いかにも3D」という飛び出してくるようなシーンはほとんどなく、「ナルニア」の世界の奥行きをちょっと感じさせてくれる程度の抑えめの3Dには、評価が分かれるかもしれません。
僕はこのくらいで十分だったんですけどね。

この『第3章:アスラン王と魔法の島』を観ていて、率直なところ、「ああ、スケールダウンしているなあ……リーマンショック以降のハリウッド映画の予算削減の影響がうかがえるなあ……」と思ったんですよね。
上映時間の短さはもちろんなのですが、これまでのシリーズで恒例だった大軍どうしの戦闘シーンもないし、出演者も少なめ。アスランの出番も最低限、という感じです。
結局のところ、この話のなかで、何が「敵」なのかよくわからなし、それをわざわざ出向いていってまで退治することの意味が伝わりにくい映画ではあるのです。
次々といろんな人が出てくるんだけど、みんないまひとつインパクトがないし、「これは罠だ!」と思った場面も、単に良い人だけだったりしますし。

でも、ペベンシーがエドマンドとルーシーの2人だけになってしまったおかげで、話としてはコンパクトにまとまって、スッキリして観やすい作品にはなっています。
「子どもにみせるための『自分さがし』の物語」としては、けっこう良くできているんじゃないかな。
カスピアン王子、前作でのバカ&迷惑っぷりにはムカつきましたが、近作ではけっこう立派になっています。いちばん大人なのは、あの船の船長だろうとは思うけど。

個人的には、ネズミ戦士・リーピチープとユースチスが今回の主役。リーピチープは「いい男」だなあ、と感心しきり。見かけの愛らしさだけではなくて、すごく精神的な気高さを感じました。
「今夜は話し相手になってやるよ」に目がしらが熱くなってしまった。

なんだかもうこれでシリーズ終了っぽいのですが、なんとなく「制作側もこの作品の映画化のコツをつかみかけてきた」気がするので、ちょっと残念ではあります。

もう、みんなが「ナルニア!」って叫んでいるシーンを観るたびに、心の中で「丸美屋!」とリピートすることもないのか……


ところで、最後の場面、アスランの「正体」は、「○○○○」で良いんですよね?
僕としては、ちょっとそれが引っかかる作品ではありました。

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