
- 作者: アガサクリスティー,Agatha Christie,羽田詩津子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2003/12
- メディア: 文庫
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Wikipediaより。
『アクロイド殺し』(アクロイドごろし、原題:The Murder of Roger Ackroyd)は、アガサ・クリスティによって1926年に発表された長編推理小説である。クリスティ6作目の長編で、エルキュール・ポアロシリーズに限れば3作目にあたる。
その作品内容はフェア・アンフェア論争を引き起こすこととなったが、現在でも推理小説史上に残る名著として、クリスティの代表作の1つに挙げられている
あらすじ
キングズ・アボット村の医師ジェイムズ・シェパードは、地元の名士ロジャー・アクロイドから夕食の誘いを受けた。アクロイドはそこでシェパードに、ある深刻な問題を打ち明けるが、その後、自室で刺殺されてしまう。警察は、事件直後から行方不明になっている義子のラルフ・ペイトンを犯人と睨む。しかし、ロジャーの姪フロラ・アクロイドは婚約者であるラルフの無実を信じ、村に引っ越してきたポアロに助けを求める。既に探偵を引退していたポアロだが、フロラの依頼を引き受け、ジェイムズを助手役に捜査を開始した。
参考リンク:どんでん返し、伏線回収のすごい小説 - 役立つちゃんねる
↑を読んでいて、僕が最初に思いついたのは『そして誰もいなくなった』。その次がこの『アクロイド殺し』でした。
いずれもアガサ・クリスティの名作なのですが、この『アクロイド殺し』に関しては「最後にすごいどんでん返しがある」という話は聞いていたので(幸いなことに、その詳細は知らなかったのですが)、けっこう期待しながら読んだんですよね。
でも、率直なところ、クリスティの作品を源流とする、さまざまなミステリを読んできた僕にとっては、このトリックは、「おおっ!」と少し唸らされたものの、「このトリックが、フェアかアンフェアか?」と悩むようなものではありませんでした。
いや、「宇宙人が突然出てくる」とか「家のなかにどこでもドアが設置されている」というような類の「反則」じゃないかと思っていたんですよ読むまでは。
逆にこれが「フェア・アンフェア論争」になるような時代もあったのだなあ、と感慨深かったです。
正直、いま読むと、舞台への馴染みが薄いこともあり、そんなに読みやすくはないのですが、それでも、「いまのミステリのひとつのルーツ」として、読んでおいて損はない作品だとは思います。
まあ、話の種にもなりますしね。
それにしても、クリスティという人は、本当にいろんなことをやってますよねえ。
ある意味、「ミステリでできることは、ほとんどやりつくしてしまった人」なのかもしれませんね。