琥珀色の戯言

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グリーン・ホーネット ☆☆☆


内容(「キネマ旬報社」データベースより)
全身グリーンのスーツとマスクで身を包んだヒーローコンビの活躍を描いた痛快アクション。新聞社の息子・ブリットは、何者かに命を奪われた父の遺志を継いで天才発明家・カトーと組んで“グリーン・ホーネット”を結成し、悪党に立ち向かう。

 この映画を観ていて、『アイアンマン』を思い出しました。
 『アイアンマン』に比べると、この『グリーン・ホーネット』のほうが、より牧歌的な映画ではあるんですけどね。
 地方新聞のオーナーの息子であるアホなボンボンの主人公は、基本的に「成長」することもなく、アホを貫きます。
 普通、こういうヒーローものの映画っていうのは、ストーリーの進行とともに、ダメな主人公が改心したり、急成長したりするもののなのですが。
 相棒のカトーの名前は日本人っぽいのに、演じているのは中国人の俳優さん。さすがにいまのハリウッド映画では、「日本人と中国人なんて似たようなものだからどっちでもいい」という発想で適当にキャスティングしているわけではなく、たぶん、アクションができる東洋人の有名俳優、ということなのだと思います。日本人としては、「カトーは日本人かローマ人の名前だろ!」と言いたくなりますけど。
 カトーは何でもできる男なのに、地位と金には恵まれません。
 それは「東洋人だから」なのかなあ……というようなことを、やっぱり少し考えてしまいます。
 こんな2人が面白半分に「グリーン・ホーネット」としての活動をはじめ、それを主人公が所有する新聞で大々的に報道していくうちに、どんどん問題が大きくなって、巨悪と対峙するようになっていくのです。

 (『スパイダーマン』+『バットマン』+『アイアンマン』)÷4くらいの、「楽しいけどバカバカしくて、テーマなんて語ったりしないアクション映画」なので、DVDを借りて、家で気楽に観たいときには、悪くない選択肢なのではないかと。
 キャメロン・ディアスさんも「仕事選べよ……」と言いたくなるような感じで出演していることですし。
 それにしても、アメリカの映画では「父と子」って、本当に普遍的なテーマなんですね。この能天気を突き詰めたような映画でも、それだけは、ちょっとせつなく描かれているのだから。

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