琥珀色の戯言

3000冊以上の【書評】と500作以上の【映画感想】を、ちゃんと読んで、観て書いてきたブログです。話題になったあの本や映画の感想が、たぶんあります。新書、ノンフィクション、インターネット関連本が多め。

人生画力対決3・4 ☆☆☆


西原理恵子の人生画力対決 3 (コミックス単行本)

西原理恵子の人生画力対決 3 (コミックス単行本)

内容説明
コミック界の最終兵器サイバラの新刊です!

第3集にご登場頂いた豪華漫画家の皆さんは、「星守る犬」の村上たかし先生、「バキ」板垣恵介先生、「海月姫」の東村アキコ先生、「ドラゴン桜」の三田紀房先生、「総理の椅子」の国友やすゆき先生、「風の大地」のかざま鋭二先生、「カイジ」の福本伸行先生、そして少女漫画界の大御所「アリエスの乙女たち」の里中満智子先生です!小学館漫画家謝恩パーティへの潜入レポート編もありますよ!


西原理恵子の人生画力対決 4 (コミックス単行本)

西原理恵子の人生画力対決 4 (コミックス単行本)

内容説明
コミック界の最終兵器サイバラの最新刊!


第4集にご登場頂いた豪華漫画家の皆さんは、「沈黙の艦隊」のかわぐちかいじ先生、「ラクガキング」の寺田克也先生、「岳」の石塚真一先生、「テルマエ・ロマエ」のヤマザキマリ先生、「リラックマ」のコンドウアキ先生、「おやすみプンプン」の浅野いにお先生、そして「アイアムアヒーロー」の花沢健吾先生です!理論社との戦いも収録されておりますよ!

というわけで、3巻、4巻一度に紹介。
3巻が2011年の11月、4巻が翌12月に発売されていたのですが、書店で見かけたときには、「あれ、3巻はずっと買い忘れていたのかな……」とか思ってしまいました。
相変わらず、手にとったときの「薄さ」のわりには読みごたえもあるし、なかなか面白い「画力対決」ではあるのですが、その一方で、ややマンネリ化してきているのも事実。
自分があまり興味のないマンガ家さんが対戦相手だと、いまひとつ興味もわきませんし。


しかし、この「人生画力対決」って、その人の「画力」はもちろんなのですが、同業者としての対戦相手と西原さんとの関係がけっこう読みどころではあります。
星守る犬』の村上たかしさん(デビュー作があの『ナマケモノが見てた』だったんですね……)の奥様と西原さんが「ママ友」だったというのには驚きましたが、村上さんの流転の人生(そして、それを支えた奥様)の話など、ちょっと感動してしまいました。
いやほんと、人間がんばってれば、良いこと(『星守る犬』のヒット)もあるんだなあ、なんて。


僕としては、3巻の東村アキコさん(「才色兼備」の人なんでびっくりしました。この人は、こんなに絵が上手くて器用だったのか……)と、4巻のヤマザキマリさんが読んでいてとくに面白かった。
ヤマザキマリさんの「トランスフォーマー」なんて、ひょっとしたら、僕の3歳の息子のほうが上手いんじゃないかと思うようなシロモノなのですが、人物の絵はさすが、という感じで、「きっと、この人は、興味のないものは描けないタイプなんだろうなあ」なんて感じました。


ヤマザキマリさんと西原さんの「反抗期の息子たち」が、それぞれ、

オレこれ以上よその国の自慢歴史なんか勉強したくないっつーの

ボクの望みはただひとつ。
休みは自宅で子供らしくゲームっ

なんて言っているというのを読むと、「まあ、子供の実感としては、そうだよなあ……」なんて、ほほえましくもなるのです。


でもなあ、けっこう楽しみにしていた、「理論社との『この世でいちばん大事な「カネ」の話』をめぐるバトルが、3巻、4巻またぎになっていたわりには、なんだか短くまとまってしまっていて、ちょっと残念でした。
以前の西原さんなら、この話だけでも、1冊くらい本を書けそうなものなのに(いや、そうしなくなったのは、「良い変化」なのかもしれませんけど)。


基本的に「マンガ好きにとっては、楽しい本」であることは間違いありません。
ただ、こういう企画は、「誰が出ても、そんなに荒れることはないだろうな」っていう「安心感」が出てくると、ちょっと物足りない感じはしますね。

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