琥珀色の戯言

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ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 ☆☆☆☆


内容(「BOOK」データベースより)
鎌倉の片隅にひっそりと佇むビブリア古書堂。その美しい女店主が帰ってきた。だが、入院以前とは勝手が違うよう。店内で古書と悪戦苦闘する無骨な青年の存在に、戸惑いつつもひそかに目を細めるのだった。変わらないことも一つある―それは持ち主の秘密を抱えて持ち込まれる本。まるで吸い寄せられるかのように舞い込んでくる古書には、人の秘密、そして想いがこもっている。青年とともに彼女はそれをあるときは鋭く、あるときは優しく紐解いていき―。

 まさに『1』の正統的な続編です。
 今回は、栞子さんの家族、とくにお母さんの謎がひとつの見せ場になっています。
 あいかわらず、本好きインドア系男子にとっては、たまらない作品。
 採りあげられている本や作家も、『時計仕掛けのオレンジ』、あの「国民作家」「国民的マンガ家」と、1巻と比べると、親しみやすいものばかりですし。
 それにしても、『時計仕掛けのオレンジ』って、スタンリー・キューブリック監督が映画化したものは「アメリカ版」だったんですね。
 「完全版」があることすら知りませんでした。
 こういう話を知ることができるのも、この作品の魅力。
 映画のイメージが強すぎるせいか、『時計仕掛けのオレンジ』に関しては、最終章がカットされている「アメリカ版」のほうがよさそうな気もするのですが……


 本好きにとっては、読みやすくて楽しめるシリーズで、安定感もあり。
 うまくまとまりすぎていて、それはそれで、若干物足りない気もしますけどね。

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