- 作者: 柴田武文
- 出版社/メーカー: ブレイン・ストーム
- 発売日: 2015/01/05
- メディア: Kindle版
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内容紹介
ゲーム雑誌「隔月刊アクションリプレイ」(現・隔月刊コードフリークAR)で連載されていた人気コラムが電子書籍化。現・ファミコンプラザ通販部店長・柴田武文氏が、ゲームショップの裏側を赤裸々に語る!
「大量在庫のファミコン本体を完売へ導いたのはあのゲームだった!」
「ゲームショップの常連になるには?」
「情報リークに某大手メーカー激怒!?」
「限定版ソフトの抽選方法はギャグ合戦で!」
などなど、お店で実際にあったエピソードや、ゲーム好きに送るお役立ち情報(?)が満載!
PS2全盛期やDSの大ブレイク、PS3・Wiiの発売など、2003年から2006年までのエピソード(第一回〜第十八回)をまとめた第1巻!
「ファミコンプラザ」かあ、なんだかちょっと懐かしいなあ……なんて思いつつ、購入。
(いまのところ、Kindle版のみのようです)
(参考:ファミコンプラザのサイト)
Kindleでは、99円でもけっこうなボリューム、内容の「セール本」が多数あることや、(電子書籍の)ページの3分の1くらいが「用語解説」だったりと、正直、これで280円はちょっと割高かな、という気もするのですが、ゲーム好き、ゲームショップ好きにとっては、けっこう気分転換になる本だと思います。
2003〜2006年というのは、ちょうどニンテンドーDSの大ブレイクの時期で、僕自身はすでにオッサンゲーマーでしたので、時期的には、そんなに思い入れがないのが残念ですが、当時、ゲームショップに通っていた人たちは、なおさら楽しめるのではないかと思います。
また、この「ファミコンプラザ」というゲームショップがけっこう特徴的で、すごく「遊び心」があったんですよね。
ゼノサーガ プレミアムボックスの回
ナムコが2002年に送り出した大作RPG。ゲーム中で1、2を争うであろう人気キャラクター・KOS-MOSのフィギュアが同梱された限定版の抽選を行いました。この回は「おもしろいギャグを書いてきた人が当選」という前代未聞の抽選方法。笑いというのは非常に個人差が出ますので、私が見ておもしろかったギャグの上位3名を当選とさせて頂きました。この企画には1937名もの応募が集まり、その8割ほどの方が何かしらのギャグを書いてこられたので審査も非常に大変。徹夜でギャグの審査を行いました。
著者は「お客さんそれぞれのネット環境も違うのだから、先着順での販売は不公平なのではないか」と考えていたそうです。そして、「単なる抽選では公平にやっているかどうか不透明だし、面白くない」とも。
おそらく、そういう「遊び心」に惹かれて応募してくる人も多くて、競争率はかえって高くなったのではないかと思われますが……
ちなみに、同様に「ギャグが面白かった人に売ります」という企画を、全盛期のDS Liteで行ったところ、こんなことになったのだとか。
楽しい抽選が信条のファミコンプラザ通販部ですが、応募総数が最終的に7358件にものぼる場合、ギャグの抽選(審査)は自殺行為に等しいという良い勉強になりました(涙)。
このときの当選枠は、わずが6台。
もう、「そこまで一生懸命ギャグ考える時間があるなら、行列に並んだ方が早いのでは……」というレベルです。
僕は発売直後にDSを購入していて、「PSPのほうが良かったかな……」と後悔したあとに「DS全盛期」を迎えたので、入手困難伝説を伝聞でしか知らないのですが、あの当時のDSの人気は、本当に凄いものだったみたいです。
あと、鳴りもの入りで発売されたにもかかわらず、発売後記録的に価格が暴落していった、PS2の某ゲームの豪快な値崩れっぷりもレポートされています。
経過日数:発売日
買取価格:4500円前後
中古在庫数:0本とりあえず期待の新作だけに高価買取……といきたかったのですが、新品の販売状況が思わしくなかったので買取0本でも値下げ。
経過日数:発売1週間後
買取価格:2000円前後
中古在庫数:5〜6本
中古が早いペースで集まり始めました。しかし、それ以上に新品が売れません。また、新品が売れないのも問題ですが、中古も売れません。どんどん販売価格が下がっていきます。
経過日数:発売3週間後
買取価格:500円前後
中古在庫数:山盛り何と言いましょうか……「売った分だけ戻ってくる」という印象すら覚えたものです。思い切って「アン○ガお断り」と店頭に掲載しようかと思ったほどです(笑)。こうなると買取価格があって無いようなものです。このような状態になると、買取価格が再び上昇することはほぼありません。
おお、『アン○ミテッド:○ガ』!
たしかに、発売直後からとんでもなく安売りされていました。
やたらとめんどくさいゲームだったと、『○ガ』シリーズファンの知人から聞いた記憶があります。
またこれが、有名シリーズの続編だっただけに、被害者(?)も多かったんだよなあ。
あと、ファミコン生産終了時に、某超大ヒットゲームを付けると告知したところバカ売れした、という話なども面白かった。
(ちなみに『○○ろ!○○○○』だったそうです。)
これが、『スーパーマリオ』とか『ドラゴンクエスト』とかじゃないところが、レトロゲームファンの世界の奥深さ、とても言いましょうか。
僕も「とりあえずもう1回『○○ろ!○○○○』をやるために、本体買っておいても良いかな、なんてちょっとだけ思ったんですよね、これを読みながら。
正直、読む人を選びまくる一冊ではあるのですが、好きな人にはたまらない内容であることも確かです。
ここまで読んで「面白そう」と思った方は、ぜひ読んでみてください。
そういえば、僕も最近ゲームショップにはご無沙汰なんですよね。
Amazonとかダウンロード販売の影響で、ゲームショップもだいぶ様変わりしてきたんだろうなあ。