
- 作者: 堀江貴文
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2017/05/27
- メディア: 単行本
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Kindle版もあります。

- 作者: 堀江貴文
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2017/05/26
- メディア: Kindle版
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内容紹介
堀江貴文のビジネス書の決定版! !
一つのことをコツコツとやる時代は終わった。
これからは、全てのモノがインターネットに繋がり、全産業の〝タテの壁〟が溶ける。
このかつてない時代の必須スキルが、あらゆる業界の壁を軽やかに飛び越える「多動力」だ。
第1章 1つの仕事をコツコツとやる時代は終わった
第2章 バカ真面目の洗脳を解け
第3章 サルのようにハマり、鳩のように飽きよ
第4章 「自分の時間」を取り戻そう
第5章 自分の分身に働かせる裏技
第6章 世界最速仕事術
第7章 最強メンタルの育て方
第8章 人生に目的なんていらない
これまで堀江貴文さんが、さまざまな場所で発言してきたことの集大成というか、ベスト盤みたいな本です。
読むのにそれほど時間がかからないので、堀江さんの著書をあまり読んだことがなくて、とりあえず最初の1冊、という人にはおすすめです。
逆に、これまでずっと堀江さんの動静を追ってきた人には、どこかで聞いたことがある話ばかり、と感じられる可能性が高そうですので、あえて読む必要もないかと。
今回、これを読んでいてあらためて感じたのは、堀江さんの考え方には「ついていけない」ところがたくさんあるのだけれど、僕にとって参考になる部分もけっこうあるな、ということでした。
緩急を使いこなすことこそ仕事の本質だ。
僕は毎週のメルマガを一度も欠かしたことがない。
メルマガを書く時間を十分に取れないこともある。しかし、隙間時間に冷蔵庫のありものの食材で料理するかのごとく、過去に書いた自分の記事のエッセンスを抽出し、組み合わせるなど、やり方を工夫する。
メルマガの中には発行者の都合で遅延をしたり配信がなくなったりするものもある。
そのメルマガの発行者はできるだけクオリティが高いものをと思っているのかもしれないが、読者にとっては毎週必ず届くことのほうが大事だ。
仕事が遅かったり、仕事に忙殺されてしまっている人は、「仕事はすべて100点を取らなくてはいけない」という自己満足を、かなぐり捨ててみよう。
「完璧主義者」は、何度もやり直し、一つの仕事にアリ地獄のようにハマってしまう。目指すべきは、完璧ではなく、完了だ。
目の前の仕事をサクサク終わらせ、次に行く。そして前の仕事には戻らない。
「完了主義者」こと、大量のプロジェクトを動かすことができる。
僕は「100点を目指してしまいがちで、もし100点が取れそうになかったら、もういいや、と投げ出してしまう」という「間違った完璧主義者」なので、これは身に沁みました。
世の中の仕事の大部分は「100点を目指してスケジュールが遅れるよりは、80点でもスケジュール通り進めてほしいもの」なんですよね。
そのあたりの仕事の優先順位を見極めるのも大切なのです。
長い間続けていくつもりであるのならなおさら、「1回のクオリティ」よりも、「ちゃんと予定通り続けていることの安心感」のほうが大事な事が多いんだよなあ。
限られた時間しかない人生。いつも多動でいるために一番大事なこと。
それは、1日24時間の中から「ワクワクしない時間」を減らしていくことだ。
嫌な仕事はどうしたって気が進まない。効率も悪くなるし、能力だって発揮できない。
そんなものを背負っていたら、身軽に、そして大量のプロジェクトを動かして生きるなんてことできやしない。
僕は今、ホテル暮らしだから掃除や洗濯などの家事は一切していない。僕が夢中になっているプロジェクトが掃除なのであれば、喜んで掃除をする。しかし、僕にとって掃除は一切ワクワクすることではない。限りある時間をそんな非生産的なことには使っていられない。
だから僕は「人生でやることリスト」の中から、「掃除」を完全に捨てたのだ。
そんなことは、お金持ちだからできるという人は思考停止してしまっている。誰だって家事代行サービスを使えば、家事の時間を減らすことはできる。
たとえば「COMEHOME」では掃除と洗濯を代行しており、交通費込みで1時間2500円という低価格だ。
あなたの1時間が2500円より価値がないのだとしたら、この本に書いてあることを実践して、自分の価値をもう少し上げなくてはいけない。
むしろ掃除や洗濯など自分がワクワクしないことに人生の大半を使っているようではいつまでたってもあなたの価値は上がらない。
これ、かなり反発があるのではと思うのですが、僕は「そうだよなあ」と感じるのです。
「やりたくないけれど、必要なこと」をお金で買うのは、けっして悪いことではないと思う。
それを得意としている人にとっては、収入源になるわけだし。
ただ、堀江さんの生き方は、「孤独であることへの覚悟」が前提条件だという気がするんですよ。
日常生活っていうのは、大部分が「ワクワクしないこと」だし、子供に掃除や洗濯のやり方なんて知らなくてもいい、とは言えない(と考えてしまうのもまた、僕の思い込みなのでしょうけど)。
一か所に落ち着かない生活というのは、それはそれで疲れます。
世の中には、毎日の食事や家事をしっかりやって、丁寧に生きる、というライフスタイルを提唱している人も少なからずいて、僕は「それもいいなあ」なんて思うのです。
ずっとワクワクする人生というのは、ある程度のお金と「孤独になる覚悟」があれば、けっして不可能なことではありません。
「そんなことはできない」の大部分は、「どうしてもやりたい、というほどではない」だけなのです。
実は忙しい人ほど返信が速い。たとえば幻冬舎の見城徹社長も、サイバーエージェントの藤田晋社長も、レスはメチャクチャ速い。
僕のデジタル仕事術も「メールやLINEは即レス」「メッセージを見た瞬間から10秒で返信」「渋滞を作らない」が基本だ。
仕事がデキる人には「レスが速い」という共通点があり、忙しい人ほど持ち球を手元に溜めないものだ。
道路の渋滞にしても、デパートや人気店の待ち行列にしてもそうだが、ちょっとしたことがボトルネックになっているせいで、あとまでダーッと行列が伸びてしまう。
渋滞や行列の原因となっているボトルネックさえ取り除いてあげれば、「注文の多い料理店」であっても、注文がバンバンスムーズに流れ、効率化を実現できる。
ああ、この「仕事ができる人は、メールのレスが速い」というのは、たしかにそのとおりだよなあ、って。
見城さんや藤田さんは、「仕事中毒」みたいな感じがする人ではありますが、僕の周りの「デキる人」は、とにかくメールの返信が速い。
「ちゃんと返事しなきゃなあ」、なんて思っているうちに二晩くらい経ってしまう僕としては、先ほどの話とも重なりますが、「完璧より完了」を意識すべきでしょう。
何か具体的な目的のための手段として人生を送ってはいけない。
楽しむことだけがすべてなのだ。
好きなことを好きなだけやっていると、手元に何かが残っているのだ。
堀江さんの生き方を100%なぞることは僕にはできないけれど、「いまを楽しむこと」に過剰な罪悪感を抱く必要はないんだよね。
もちろん、その「楽しみかた」にもよるのでしょうけど。