あらすじ
海底王国アトランティスの末裔であるアクアマン(ジェイソン・モモア)は、人間として育てられた。ある日、彼はアトランティスが人類の支配を目的とした侵略を始めたことを知る。人類の想像をはるかに超える文明を持つアトランティスの強大さを知る彼は、海を守るべきか地上を守るべきかの選択を迫られる。
2019年、映画館での4作目。
平日の朝の回で、観客は30人くらいでした。
映画界では、以前、「海洋モノは(興行的に)うまくいかない」といわれていたそうで、人気絶頂だったケビン・コスナーが主演し、鳴り物入りで公開されながら、大コケしてしまった『ウォーターワールド』という作品もありました。僕はこの映画、リアルタイムで観たのですが、そんなにつまらなくもなかったんですけどね(面白くもなかったけど)。
『ウォーターワールド』に関しては、のちにユニバーサル・スタジオのアトラクションとして活用されたので、結果的には、いくばくかの慰めにはなったと思われます。むしろ、あのアトラクションは観たことがあっても、映画は未見、という人のほうが多いのではなかろうか。
そもそも、海を舞台にした映画には、予算がすごくかかる、という問題点もあったんですよね。
その「海(水)を舞台にした映画はヒットしない」という「定説」を打ち破ったのが、ジョニー・デップ主演の「パイレーツ・オブ・カリビアン』だったのです。
さて、この『アクアマン』、観ながら、「アベンジャーズにいたよなあ……」と思い込んでいたのですが、実際は、『アベンジャーズ』のマーベル・コミック系ではなくて、『ジャスティス・リーグ』(スーパーマンやバットマンなど)のDCコミックス系だったんですね。そうか、『ジャスティス・リーグ』に出ていたのを観たのか……
正直、マーベルに比べて、DCのアメコミ映画って、全体的に雰囲気もストーリーも暗めで、『ダークナイト』という大傑作はあるものの、全体的には、マーベルのほうが面白い、と僕は思っていました。
この『アクアマン』にしても、「主人公はなんか冴えない感じだし、結局、海が舞台ってだけだろ?」と。
でも、観てみたら、けっこう面白かったんですよこの映画。
ストーリーは行き当たりばったりだし、アクアマンはほとんど葛藤しないし、登場人物もそんなに多くはありません。逆に言えば、ものすごく「わかりやすい」!
なんでこんなに「マーベルっぽい」のだろうかと考えてみたのですが、物語の軸は異世界での兄弟による王位争いで、要するにこれ、『マイティ・ソー』なわけですよ。あのハンマーが矛になっただけ。
そういえば、アクアマンとオームのキャラクターも、ソーとロキに似ているような。
それでも、140分以上の長尺を、飽きずに観ることができるのは、この映画で描かれている「海の中の世界」の映像的な面白さが大きいのではないかと。
「よくぞここまで!」と言いたくなるくらい、海のなかの七つの世界を描くために手間がかけられており、水中の生物たちが「これでもか!」とばかりワラワラと集まってくるシーンなどは、水族館でイワシの群れをみているような美しさと気持ち悪さ。
『ロード・オブ・ザ・リング』のような幻想的な世界で、アメコミのヒーローが大暴れする、というのは不思議な感じなのですが、新鮮でもありました。
ストーリー的には、明らかに浮いていたキャラクターがひとりいたのですが、たぶん、続編で出番があるのでしょうね。
個人的には、やっぱり、やるときは徹底的にやったほうがいいというか、敵に情けはかけるべきではないな、と痛感したのです。
この『アクアマン』、どこかで観たようなストーリーをつなぎあわせたようなものではあるのですが、観ている側が考え込んだり、不快になったりするような要素がうまく消されていて、すごくよくできたエンターテインメントなんですよ。
おとぎ話や神話から、マーベル・コミックまで。
元ネタ探しも、けっこう楽しい。
それはそれで、DCコミック系としては、作品世界に「深み」のようなものがない気もするけれど。もっと「海を汚している人間側の罪」をクローズアップすることだってできたのでしょうが、少なくとも、今回は、「まっすぐなヒーローもの」になっています。
せっかく映画館に行くのだから、大きなスクリーンで、思いっきり派手な、ワクワクする映画を観たい!
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