琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

ファミ通のクロスレビューが根本的におかしい件

http://column.chbox.jp/home/kiri/archives/blog/main/2006/12/19_224655.html
以下、↑のエントリからの引用です。

 しかし、これでさえ、まだ序盤であった。コトの本質は、以下のようなものです。どーも大量にバグがあり、パブリッシャーであるバンダイナムコが回収しなければならないような基本的品質に課題を抱えた品が、ファミ通XBox360クロスレビューで9点・8点・8点・7点、週刊ファミ通が8点・9点・8点・9点のゴールド殿堂を見事獲得していたという点。んー、どうなんでしょう(長嶋茂雄調)。レビュアー、ちゃんとゲームしたんでしょうか。

 報告されているバグの内容を見る限り、少し遊べばダイスの法則性と偏りについては分かるはずですし、ゴールデンじゃない奴でプレイしていたとしても、そこまでのことにはならんと思います。だがゴールド殿堂。これって。いや、まだネットでゲーム情報がそれほど流通していなかった時代は、そこまでのことはありえないぐらい、皆さん矜持を持ってレビューしてたと思うんですけどね。

 これは確かに酷いですね。ただ、「ダイスの法則性」なんていうのは、言われてみればすぐ気がつくのかもしれないけれど、予備知識なしで遊んでいると「まさかそんな初歩的なミスがあるわけないし」という先入観もあって、なかなかわからないような気もします。
 そもそも、4人のレビュアーがひとつのゲームについて評価しているわけなのですが、とくに年末などは、レビュアーは大作ゲームを1週間に何作もレビューしなければならないのが現状。レビュアーたちの本職は、あくまでも「ライターや編集者」であって、「レビューだけやっている人」ではないのですから(というか、「ゲームをひたすらプレーして、レビューだけ書く」としても、あれだけのゲームを1週間で「やりつくす」のは無理でしょう)、何時間かだけ遊んでみての「印象批評」にならざるをえないのは必然かと。昔は、「レビューするゲームは基本的に全部クリアしている」と豪語していたレビュアーもいた記憶があるのですが……

http://d.hatena.ne.jp/fujipon/20060309#p2ファミ通クロスレビュー史)
以前↑のエントリで書いたのですが、これだけ多くのゲームが出るようになると、「せめて『ファミ通』で殿堂入りくらいしていないと、選択肢にも入らない」面はあるのです。続編ゲームでも、「まあゴールド殿堂だから、大丈夫だろう」と安心したりしますし。『カルドセプト・サーガ』も、そんな感じで買った人も多いのではないかなあ。僕自身は、「ダビスタ」みたいに、クロスレビューで興味を持って買って面白かったゲームも何本もあるので、けっして悪い面だけではないと思ってはいるのですけど、最近はとくに、フィギュアスケートの採点みたいに「このメーカーのこういうゲームは8点くらいがベース」というような「格付け」があらかじめ決められていて、それをベースに、グラフィックが凄いのでプラス1点とか、操作性が悪いからマイナス1点というような「微調整」になっているような気がしてはいるのです。

以下、『ファミ通』を創刊号からずっと読んでいる読者として書いた、「クロスレビューを見るときの注意点」を再掲しておきます。

ファミ通」のクロスレビューに騙されないために

(1)本来掲載されるべき週に載らないゲームは要注意!

(2)大手メーカー(セガ、光栄、ソニースクウェア・エニックスカプコン)のソフトの点数は、鵜呑みにしないほうが無難。

(3)続編ソフトは、点数が甘くなりがち。

(4)携帯ゲーム、次世代機(今ならXbox360など)の点数は、やや甘め。

(5)とくに、「大手メーカーの続編ソフトなのに、ギリギリ30点でブロンズ殿堂」とかいうのは、地雷の可能性高し。

(6)「面白い」は鵜呑みにはできないが、「つまらない」と堂々と書いてあるものは、キワモノ好きでなければ切り捨ててよい。

(7)点数そのものよりも、レビュー自体に「熱意」が感じられないゲームは、そういう評価なのだと判断すべし。

(8)レビュアーが書いている内容で、いちばん注意して読むべきポイントは、「操作性」に対する言及。「ちょっと複雑ですが」というような「サイン」を見落とすな!

参考:プラチナ殿堂入りソフト一覧
http://geimin.net/da/cross_review.php

「カンニング」中島忠幸さん逝去

http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2006/12/21/01.html

 最近カンニングって、よくテレビに出るようになってきたなあ、と思っていたらあっという間に中島さんが入院されてしまって、カンニングといえば竹山隆範みたいになってしまったのですが、来春復帰、なんていう話も出ていただけに残念です。御本人や御家族、相方の無念はいかばかりか。

関係者によると、竹山は20日夜のラジオの生放送をキャンセル。中島さんの遺体のもとに駆け付けた。

 よく「親の死に目にも会わずに舞台をつとめる」というような「芸能界的美談」がもてはやされるのですが、生放送をキャンセルして中島さんのところに行った竹山さんは、本当に最高の「相方」だったと思います。中島さんが最初に体調を崩したとき、竹山さんは「急に忙しくなったための仕事疲れ」だろうと思って、あまり本気で心配していなかったと仰っていて、竹山さんのなかには、「自分がもっと早く病院に行くように勧めていれば……」という気持ちもあったのかもしれません。
 1993年結成の「カンニング」は、下積みが長く、10年あまりがんばってきて、ようやく売れてきて、中島さんは結婚、子供を授かったばかりの時期の病気休養、そして2年間の闘病……ちょうど同世代の人だけに、いろいろ考えずにはいられません。
 でも、中島さんは35歳の若さで召されてしまったけれど、奥さんや子供さん、そして、口は悪いけど優しい相方に最後まで愛され、自分の芸が世間に認められるところも見られたのだから、けっして、不幸なだけの人生ではなかったと思います。というか、そう思いたい。35歳で死ぬというのはあまりに若すぎるけれど、その35年間には、楽しいこと、良かったこともたくさんあったはず。
カンニング」の名前はどうするのだろうか、中島さんがいなくなってはもう「カンニング」ではないから看板を下ろすのか、それとも、中島さんの分まで「カンニング」の名前を竹山さんが背負っていくのか……世の中には、どちらも「正しい」ことってけっこうありますよね。
 謹んで、カンニング中島忠幸さんの御冥福をお祈りします。

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