琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

パラサイト・イヴ

パラサイト・イヴ (角川ホラー文庫)

パラサイト・イヴ (角川ホラー文庫)

「まるでジャンプのマンガだ!」なんていう揶揄(あるいは、大ベストセラーであるがゆえのやっかみの声だったのかもしれませんが)の声も一部ではあった、この「パラサイト・イヴ」なのですが、僕の印象に残ったのは、その「註」の多さでした。ほとんど全部のページの下のほうには、この「註」がギッシリ。作者の瀬名秀明さんは、あえてこういう専門用語をわかりやすく言い換えず、その難しそうな言葉の羅列が、この作品のカッコよさでもあったわけです。むしろ、そういう雰囲気を楽しむ作品だったのかもしれません。
仮に寿司屋が舞台のドラマで、登場人物が「専門用語だから」という理由で「ネタ」を「魚」、「おあいそ」を「お会計」なんて言い換えていたりしたら、ちょっと僕はしらけます。キムタクのパイロットもののドラマでも、ああいう「パイロットの符牒」みたいなのって、ものすごくカッコよく思えたし。

アクセスカウンター