琥珀色の戯言

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【映画感想】ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー ☆☆☆

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あらすじ
帝国軍が支配する時代。惑星コレリアで生まれ育ち、自分の力だけで生き抜いてきたハン・ソロオールデン・エアエンライク)は、銀河で一番のパイロットになるという夢を抱いていた。やがて宇宙に飛び出した彼は、チューバッカ(ヨーナス・スオタモ)という相棒を得る。彼らは、幼なじみの美女キーラ(エミリア・クラーク)らと一緒に、危険な世界に通じたトバイアス・ベケットウディ・ハレルソン)が率いるチームに加わり、壮大な冒険に身を投じる。


starwars.disney.co.jp


 2018年、映画館での21作目。
 休日前のレイトショーで観ました。
 観客は10人くらい。


 正直、眠かった。
 多少昨晩の睡眠時間が短めだったとはいえ、僕にとっては、スピンアウトも含めて、シリーズで最も退屈な作品でした。


rollingstonejapan.com


 アメリカでは興行成績も評判もいまふたつくらい、という話はネットで見ていたのですが、痩せても枯れても、そこは『スター・ウォーズ』。
 上記の記事では「2008年の忘れ去られたアニメ作品」と完全にネタにされている『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』ですら、僕は映画館で観たんですよ(数少ない、シアター内ひとりぼっち作品の中のひとつです)。


fujipon.hatenadiary.com


 これも、あれこれ言いたくはなるものの、そんなに悪くはなかったのです。僕にとっては。
 でも、この『ハン・ソロ』はダメだった……


 ハリウッドで数多つくられているSF映画のうちの1本としては、けっして最低最悪のデキではないのかもしれませんが、『スター・ウォーズ』という看板を背負っていると、こちらの評価も辛くなってしまいます。
 何一つ「この作品ならでは」という見せ場もなく、どこかで観たような(しかも、『スター・ウォーズ』らしくないというか、マーベルの作品で見覚えがあるような)アクションシーンの連発で、やることが大掛かりなわりには、目標もなんだかしょぼい。
 『スター・ウォーズ』らしくない作品、というのを狙ったのかもしれませんが、『スター・ウォーズ』の看板をかけながら、「らしくなさ」で勝負するには、よほどの意外性かクオリティがなければ、反発を招くだけなのに。
 制作中にトラブルが重なり、監督が降板するなどのアクシデントの末に、大ベテラン、ロン・ハワード監督がなんとか事態を収拾して公開できる映画にした、と言われていますが、そうなると、ロン・ハワード監督が乗り出してくる前は、ものすごく酷い状況だったのでしょうね。これで「なんとかマシなものにした」というくらいなのだから。
 むしろ、そのどうしようもなくなった状況の作品を観てみたいような気分にもなってくるのです。


 僕にはハン・ソロハリソン・フォードじゃないと!というようなこだわりはないし、チューバッカとの絡みをみていると少し嬉しくもなるのですが、「でも、結局、エピソード7では、ああなっちゃうんだよな」などと考えてしまうし、この作品で描かれているハン・ソロは、終始、「中途半端な小悪党」でしかないのです。
 『スター・ウォーズ』というのは、ジェダイという善と帝国という悪、ある意味典型的な「善」と「悪」の対決が大きなスケールで描かれるシリーズです。
 そういう「両極端な存在」が大きいからこそ、ハン・ソロのどちらに転ぶかわからないような危うさは、観客に「人間味らしさ」を感じさせてくれるんですよね。ああ、普通っぽい人がいた!という。
 ところが、悪党ばっかりが出てくるこの映画でのハン・ソロの役回りは、自分の都合で悪いことばかりやりながら、「なんかうまく立ち回っているだけの人」にみえてしまうのです。まさに小悪党!
 途中、ちょっといい人っぽく見せようとする場面もあるのですが、正直、この作品でのソロの行動をみていると、「なんでいきなりこの男が善行に目覚めたのかよくわからなくて困惑する」のだよなあ。
 元彼女の行動もよくわからないし(これは、もしかしたら続編でしっかり描くつもりだったのかもしれませんが、続編がつくられるかどうか微妙な情勢です)。


 ジェダイは出てこないし、ライトセイバーを使っての戦闘シーンもない。ドッグファイトはあるのですが、ありきたりなものです。
 スピンオフ作品としては『ローグ・ワン』が良作だったのに比べると、物足りないというか、『スター・ウォーズ』じゃなかったら、もっと大コケしていたのではなかろうか。だいたい、身内で銀河の運命を左右しすぎなんだよな。みんなの評価は、けっこう正しい、というのを思い知らされます。
 

 うーむ、やっぱり、ハリソン・フォードじゃないと、ダメなのだろうか。
 配役とか演技よりも、『スター・ウォーズ』の帝国と反乱軍とジェダイ、という関係性のなかでこそ活きるキャラクターだったハン・ソロを単独で主役にしてしまったことが、そもそもの「敗因」だったのではないか、と感じました。
 これまでのシリーズの実績を考えると、人気キャラクターのハン・ソロを主役にしたスピンオフが失敗作になるはずがない!……あれ?


 いちばんアテが外れたのは、制作側だったのではなかろうか。何かが違う、噛み合ない、でも、お金たくさん使っちゃったし、もうお蔵入りにもできない……
 まあ、興味がある人は、テレビ放映を待つかAmazonプライムビデオで無料にでもなったら観る、で良いと思います。
 スピンオフって、けっこう難しい。『L change the WorLd』を思い出しました。


fujipon.hatenadiary.com

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー オリジナル・サウンドトラック

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