琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

SAYURI ☆☆☆

SAYURI [DVD]

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 少なくとも日本では「なんじゃこりゃ?」という批判的な感想が多い作品で、僕がよく行くTSUTAYAでも、作品の知名度のわりにはあまり借りられていないなあ、と感じていたのですが、1週間レンタル可能になったのを機に借りてみました。
 全体的な感想としては、「まあ、巷間言われているほど悪くないんじゃない?」という感じです。大後寿々花が成長してチャン・ツィイーになるとは全然思えないし、日本人としては、日本が舞台のはずのこの映画で主要キャストがみんな英語で喋っているというのはなんだかちょっと悔しいような気もするのですが、観ているうちに、これは「日本にそっくりなアナザーワールド」だから、まあいいかな、と思えてきました。ラストがかなり唐突な印象があるのと、アメリカ人が悪役なので、海外でもヒットしにくかっただろうな、というのはあるのですけど、「ひとりの女性の一代記」として観れば、「ゲイシャの世界」を垣間見られることもあり、けっこう面白かったです。専門職マニアの僕としては、ゲイシャの「芸」の部分をもうちょっと深く描いてあればもっと楽しめたかもしれません。
 キャストのなかでは、渡辺謙役所広司の共演が非常に興味深かったです。彼らの持つ「空気感」というか、静の渡辺、動の役所というコントラストがものすごく伝わってきて。逆に「お互いが強すぎて噛み合っていない」ようなところもあるのですが。

 ちなみに「SAYURI」の原作である「Memories of a Geisha」には、
http://ja.wikipedia.org/wiki/SAYURI
↑のような裏話があったそうです。実際は、そんなにみんな悪い人ばかりではなかったけれど「小説的」に脚色されてしまっている、と。

 正直、「ネタにしてやろう」というつもりで観たのですけど、かなり楽しめる作品だったと思います。

ノーベル文学賞、今夜発表

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20061012-OHT1T00079.htm

日本時間で今日(12日)の午後8時に発表されるそうです。
全国の書店では、受賞に備えて、村上春樹フェアの準備が着々と進められているのだとか。
受賞してもらいたいけれど、それで「大家」になってしまうのはちょっと寂しい。
なんだか複雑な心境です。

おまけ:イギリスのブックメーカーによる「ノーベル文学賞受賞者当て」のオッズ
http://www.ladbrokes.com/lbr_sports?action=go_type&category=SPECIALS&class_id=110000062&type_id=210003519

34倍という話が以前出ていましたが、現在は9倍まで人気が上がってきました。ちなみに6番人気。
ディープみたいに、日本人が買いまくっている、という可能性もあるのかもしれませんが、9倍つくのだったら僕も買いたい。

北海道日本ハム、25年ぶりのリーグ優勝!

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/baseball/npb/playoff/result/20061012.html

 僕は九州人なので、試合が始まる前まではソフトバンクにやや肩入れしていたのですが、この日本ハムの優勝シーンには感動させられてしまいました。ヒルマン監督の笑顔といつもクールな小笠原選手の嬉しさをこらえきれないという表情。喜びをじっと噛みしめているといったShinjo。力尽きてマウンドで動けなくなり、チームメートに支えられてベンチに戻ってきた斉藤和巳の姿には、もらい泣きしてしまいそうになったけれど。
 去年の千葉ロッテの優勝といい、いわゆる「金満・巨人型チーム」であったソフトバンクに対して、強化にさほどお金をかけられず、ドラフトでも「目玉選手」ばかりを獲得してきたわけではない(去年のダルビッシュは別格としても)日本ハムが、地域密着を徹底し、地元ファンに浸透していくことによってついにリーグ優勝を達成したのは、非常に感慨深いものがあります。これは、選手の勝利であるとともに、北海道のほとんどの地域をまわって支援を求めたというマーケットリサーチ部門やスカウティング部門などのフロントの勝利でもあるのです。去年のロッテのときも思ったのだけれども、カープもこういうチームを目指していかなくては。日本ハムは、ドラフトでもかなりアグレッシブな指名をしていたものなあ。
 ところで、ヒルマン監督のあと、金子選手、田中幸雄選手が胴上げされたのですが、僕は「いつShinjoが胴上げされるのだろう?」と思いながら観ていたんですけど、結局Shinjoの胴上げはありませんでした。あれは、「まだ日本シリーズがあるから」ということだったのか、それとも、あくまでも「一選手」だからなのでしょうか。できれば日本シリーズで、彼の胴上げを観たいものです。それにしても、ダルビッシュ、八木の2人の完投で2連勝なのだから、頼れるピッチャーが2人いるっていうのは、ポストシーズンではものすごく有利だよなあ。メジャーでも、ランディ・ジョンソンカート・シリングで優勝したダイアモンドバックスの例もあることだし。
 あと、ソフトバンクは井口、城島、小久保などの長距離打者が次々と抜けてしまった影響がやっぱり大きいみたいですね。正直、松中とズレータ以外の選手は、相手が超一流ピッチャーになると全く打てそうな気がしませんでした。

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