琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

小生物語 ☆☆☆☆

小生物語 (幻冬舎文庫)

小生物語 (幻冬舎文庫)

 乙一さんがWEBで書かれていた『小生物語』を本にしたもの。そういえば昨日は辛酸なめ子さんの日記だったので、最近他人の日記ばかり読んでいるような気がします。「物語」を読む元気がないときってあるんですよね。
 まあ、それはさておき、この『小生物語』、乙一さんという作家に対してとくに思い入れのない僕にとっても、けっこう楽しく読める本でした。どうでもいいようなことがサラッと書き流されているようで、なにげなく読んでいるうちにいつのまにか「うっちゃり」を食らっているような不思議な「日記」です。こういう発想の人じゃないと、あんな小説は書けないんだろうなあ、と感心してみたり。
 あと、御本人はあまり意識されていないのかもしれませんが、けっこう「興味深い豆知識」も満載です。

「サイン本」について

 なぜわざわざ本にサインなどするのかというと、サインのされた本は書店の買い取りとなって、売れずに余っても出版社へ返品されてこないのである。だから書店にサイン本を配れば配るほど、それは「売れた」ということになるそうだ。つまりサイン本というのは、小生のような貧弱な存在にとっての、地道な営業活動なのである。

 今日の嬉しかったこと。
 携帯電話で友人に「ミスチルのCDを聴いている」というようなメールを出そうとした。「ミスチル」という言葉を変換してみたら、一発で「Mr.Children」と表示された。あらかじめ辞書に登録してあるとは、すごいことだと思った。
(註:みんなにこのことを報告したところ、全員すでに知っていた。社会の常識だったらしい。)

↑これ、僕は全然知らなかったので、自分の携帯電話で試してみたのですが、「ミスチル」では変換できませんでした。でも、「ミス」だけ入力して変換しようとすると、選択肢のなかに、確かに「Mr.Children」が出てきます。これは、進化なのか退化なのか?(ちなみに、ドコモのN903i

メフィスト賞」の賞品の「ホームズ像」の由来

 メフィスト賞をとると、トロフィーのかわりにホームズ像が進呈されるという。そのホームズ像、実はロンドンにあるシャーロック・ホームズ博物館で売られているものらしい。売店で数ドルで購入できるそうだ。
 なぜそれがメフィスト賞の賞品になったのか?
 それは、メフィスト賞が設立されたばかりのころのことである。講談社の某編集者さんと、ある作家さんが、ホームズ博物館を訪れた。
「受賞者になにも賞品がないのはさびしいですね。じゃあ、これなんかトロフィーがわりにどうですか」
 その作家さんはそう言うと、売店に並んでいる小さなホームズ像をなんとなく手に取った。
 それがきっかけとなり、メフィスト賞の受賞者にはホームズ像が進呈されるきまりになったという。そのホームズ像、講談社の人間がロンドンに行くたびに、ホームズ博物館でごっそり買い占めているそうだ。さらに、ホームズ像を賞品として選んだその作家さんとは、あの田中芳樹先生だという。

 おお、田中芳樹先生のお名前を久々に耳にしたような気がします。しかし、ホームズ博物館の人は、この「土産物」のホームズ像を獲るために、日々研鑽している作家志望の若者がたくさんいるなんて全然知らないんでしょうね。

武豊が「降ろされた」日

http://take.nifty.com/diary/main.html#075161

「アドマイヤ」の近藤利一オーナーとの不仲説がささやかれていた武豊騎手なのですが、なんと、武豊騎乗で皐月賞1番人気(4着)だったアドマイヤオーラが岩田騎手に乗り替わりに。確かに、アドマイヤの馬と武騎手といえば、昨年の皐月賞・ダービー、先日の香港でのアドマイヤムーン、昨年の牝馬3冠路線から先日のヴィクトリアマイルアドマイヤキッスと、ドバイアドマイヤムーンが勝ったレース以外は、ことごとく「後方に控えて(あるいは出遅れて)届かず」というレースだったんですよね(桜花賞アドマイヤキッスは違うけど)。皐月賞アドマイヤオーラもそうでした。しかし、「不仲説」っていっても、そういうのって、周囲の人間が面白おかしくはやし立てているだけだと思っていたのにねえ。
第一人者であるだけになおさら、「なんなんだそれは……」と言いたくなるような騎乗も目立ちやすい武豊騎手なのですが、ここまであからさまに「有力馬の乗り替わり」をオーナーサイドから宣告されたのは初めてなのではないでしょうか。さて、これは伝説の終焉へとつながるのか、それとも、新たなる伝説の幕開けなのか……阪神大賞典アイポッパーとか、NHKマイルCのダノンムローなど「やっぱりすごいな」というレースもあるんですけどね。

しかし、今までの武豊の大舞台での強心臓っぷりと岩田騎手のこれまでの東京競馬場での騎乗内容を考えると、少なくともダービーという舞台でのこの「スイッチ」は、「武豊への当てつけ目的」のようにしか思えないような気がします。そして、この経緯を日記に書いている武豊騎手も、内心穏やかではないのでしょう。
僕はいずれにしてもアドマイヤオーラはダービー向きではないな、と思っているのですが。

今年のダービー、人気薄の武豊は怖いかも。

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