琥珀色の戯言

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「エイプリルフール更新」の難しさ

「伊藤雄二元調教師、高知競馬で現役復帰へ」(ラジオNIKKEI競馬実況HP (4/1))
↑を読んで、なんだかもう僕はすごく厭な気分になってしまったんですよね。競馬ファンじゃない方にはお分かりいただけないかもしれませんが、これを4月1日に読むと、ウソだってことはすぐわかるのだけど、なんかこのウソはものすごく感じ悪いです。どうみても伊藤雄二という名調教師も高知競馬の廃止ギリギリのところで頑張っている関係者もバカにしているようにしか思えないので。

不振にあえぐ高知競馬が客寄せパンダとして伊藤雄二氏に内々にオファーを出していたもの。

って言うけどさ、高知競馬が「不振にあえいでいる」のは事実だろうけど、歴史に残る名調教師に向かって「客寄せパンダとしてオファーした」なんて書くのは、双方に対してものすごく失礼なんじゃないか?「エイプリルフールですから」って言うのだろうけど、王監督を便器にした「ギャグ」に対するみんなの反応はどうだったか記憶にないのかね。
エイプリルフールを楽しみたい、一緒に盛り上がりたいという気分はわかるんだけど、こういう誰かをバカにするようなネタしか出せない人(あるいは企業)って、つくづくセンスが悪いと思うよ。

そういえば、WEBでも数年前までは、4月1日って「閉鎖します」という「冗談」が蔓延していて、僕も昔一度やってみたことがあるのだけれど、それはもう悲惨の極致だった。だって、「閉鎖します」という「冗談」が通用するのは「ウソですよね!」って言ってくれる人がいればこそで、誰もノーリアクションだった場合にはまさに氷の世界。誰も反応してくれないにもかかわらず、「あれはエイプリルフールでした!」なんて一人でテンション上げてみても、周りには全部お見通しなわけで。人気者ぶって無視されるピエロの哀しさよ。そもそも、4月1日なんて、みんな「ウソついてるんだろどうせ」って思いながら読んでいるのだから、そんな日にウソなんかついても面白くもなんともないし。ああ、そういえば、4月1日に「閉鎖します」って書いて、みんなにネタだと思わせておいて、本当に閉鎖してしまったサイトがあったなあ。そこまでやるんだったらカッコいいかもしれん。

でもほんと、周りが構えているところで期待以上の成果を上げるのって難しいんですよ実際。お笑いの世界でも、自分たちは面白いという自信を持って飛び込んでくる人がほとんどなのだけれど、お客が「面白いこと言うんだろ?」って待っているところで笑わせるのって、すごく難しいらしいしね。

いや、別にウソついてもいいけどさ、人をむやみにバカにしたり傷つけたりするようなウソはやめておいたほうがいいよ。「エイプリルフールだから許される」っていうのが相手に通用するとは限らないし、冗談だろうが4月バカだろうが、言われたほうはけっこう根にもっていたりするものだから。「そんなこと気にするほうがおかしい」っていうのは、あくまでも「こっちの都合」。

ああ、なんかいろいろ考えるのめんどくさいから、早く4月2日になってくれないかなあ。

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