琥珀色の戯言

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神菜、頭をよくしてあげよう ☆☆☆☆

神菜、頭をよくしてあげよう (角川文庫)

神菜、頭をよくしてあげよう (角川文庫)

 僕は大槻ケンヂさんの書く文章が大好きなんですけど、最近ちょっと大槻さん元気ないなあ、というか、以前ほど面白くないなあ、という気がしていたのです。でも、この『神菜、頭をよくしてあげよう』を読みながら、「おお、往年の大槻ケンヂのエッセイが帰ってきた!」と嬉しくなってしまいました。大槻さんのエッセイって、「企画モノ」より、この本のような「フリートーク」のほうが面白いですねやっぱり。それにしても、このタイトルと装丁、書店で最初に見たときにはエッセイじゃなくて小説かと思いました。

「明日のライブの○曲目を君のために歌うよ」
 てなことも言ったことがある(恥)。よっぽどそのコとHしたかったんだろう。ところが、翌日のライブ直前に曲順の変更があった。で、彼女に伝えるのを忘れていた。
「…オーケン、私に『元祖高木ブー伝説』を捧げてくれてありがとう」
 口説きに使う曲以外の私の曲は、あまり女性受けがよろしくないようだ。

 こういうのを読むと、オーケンらしいな、と。
 しかし、筋肉少女帯の曲で「口説きに使う曲」って、いったいどれなんだろう……
ゴーゴー蟲娘』とか?(違うか)

 ところで、大槻さんってエッセイも面白いのですが、日記もすごく面白いんですよ。僕の中では、筒井康隆さんと並ぶ、「日記書き」なのです。まあ、御本人がキツイ時期ほど書かれているものが読者にとって面白くなってしまうというのは、なかなか辛いものがあるかもしれませんが。
 ↓の「のほほん日記」はとくにオススメ。

オーケンののほほん日記 (新潮文庫)

オーケンののほほん日記 (新潮文庫)

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