琥珀色の戯言

3000冊以上の【書評】と500作以上の【映画感想】を、ちゃんと読んで、観て書いてきたブログです。話題になったあの本や映画の感想が、たぶんあります。新書、ノンフィクション、インターネット関連本が多め。

【読書感想】習慣が10割 ☆☆☆

習慣が10割

習慣が10割


Kindle版もあります。

習慣が10割

習慣が10割

内容紹介
5万人を変えた習慣形成の超プロが、意志、やる気に頼らず「続けられる」最強スキル、教えます!「日記」は1行、「筋トレ」は1回、「勉強」はテキストを開くだけ!ズボラ、3日坊主、ナマケモノ、先延ばしグセ、完璧主義……どんな人でも大丈夫!仕事、お金、人間関係──人生がうまくいく最も強力でシンプルな方法。英語、貯金、ランニング、早起き、ダイエット、禁煙、習慣1つで、結果も理想の自分も手に入る!「挫折しない5つの秘訣」も収録!


 こういう自己啓発本って、結局のところ、「腹八分目にして、頑張って運動すると痩せる」みたいなことしか書かれていないんだよなあ、と敬遠することが多いのですが、
 Kindle unlimitedで読み放題になっており、Kindle本のランキングでも1位だったので読みました。
 「自分には向いていなさそうな本」も、たまには読んでみないと、どんどん視野が狭くなっていきますし。

 でもまあ、率直に言うと「考え方が変われば、行動が変わる。行動が変われば、人生が変わる」という、野村克也さんがよく仰っていることと、それを実行するためのコツが書かれている本なんですよね(野村監督のこの言葉には、あと1つか2つ、ステップがあったような気がしますが)。
 こういうところで、斜に構えて「どうせ自分はこんなポジティブ思考はできないしな」と諦めたり、「ありがちな自己啓発本!」ということで思考停止してしまうのが僕の悪い習慣でもあるのでしょう。
 騙されたと思って、言われたとおりにやってみれば、見えてくることも、たくさんあるのではなかろうか。
 少なくとも、「良いことを自分に習慣づける」のは、良い結果につながる可能性が高いわけですし。
 その一方で、「そう簡単にネガティブ思考が払しょくできるなら、苦労しないよ」とは、やっぱり思います。
 アドラー心理学にしても、いちばん難しいのは「これまでの『こだわり』みたいなものを捨てて、その場からフラットに考える」ということですし。

 刷り込みによる習慣が、今の自分を作り上げている。
 そう聞いて、もしかしたらこう思った人がいるかもしれません。
「今の自分がダメなのは、親の育て方が悪かったからだ」
「上司が自分を否定ばかりするから、仕事がうまくいかないのだ」
 でも、ちょっと待ってください。
 あなたは大事なことを忘れています。
 それは「刷り込みは自分自身でもできる」ということです。
 もし自分を変えたいと思っているなら、今この瞬間から新たな刷り込みを始めることができます。何歳であろうと、どんな環境にいようと、自分がやろうと思えばすぐにでも始めることが可能です。
 どんな小さなことでも構いません。まずは何か1つのことをやると決めて、それを常に意識して「繰り返し反復」し、自分に刷り込ませてください。
 そうすれば、今までとは違う習慣が身につきます。

 過去の習慣の積み重ねが、今の自分を作り上げている。
たしかにそれは事実です。
 だったら、今から始める習慣の積み重ねで、未来の自分を作り上げればいい。
 習慣を変えれば、人生を変えることができるのです。
 私のセミナーに参加した受講生の中には、習慣を身につけることで、人生を大きく変えた人がたくさんいます。


 正直、「セミナー」と聞くだけで、後ずさりしたくなるのですが(オウム真理教直撃世代だから、なのかもしれません)、「洗脳」というと物騒ではありますが、プロスポーツ選手の「メンタルトレーニング」と同じようなものとも考えられるわけです。
 あれこれ揚げ足を取る前に、とりあえず言われたとおりにやってみれば良いのでしょうし、けっして、悪いことが書いてあるわけじゃないんですよ。
 家族に感謝の言葉を、とか、一日にゴミを3個でいいから拾おう、とか、それなりに意味があることだと思いますし。

 習慣化したいなら、とにかくハードルを下げることがポイントです。
 腹筋なら、「毎日30回」ではなく「1回でもOK」とする。
 勉強なら、「毎日問題集を2ページ解く」ではなく「1問でもOK」とする。
 ランニングなら、「毎日30分走る」ではなく「ランニングシューズを履いて家の外へ出るわけでもOK」とする。
 このくらいハードルを下げてみましょう。
 もちろん、理想通りにできれば、それに越したことはありません。
 でも、私たち人間は基本的に弱い生き物です。
 だから、どうしてもやる気が出ない時は眠くて仕方ない時もあります。
 そんな時は「1行でもOK」「1回でもOK」と考えることで、「自分が続けられた」という自己肯定感が生まれます。
 繰り返しますが、習慣形成で大事なのは、「何を続けるか」より「何かを続けることができた」という実績を作ることです。
 習慣化したいなら、「理想よりも実績」を合言葉にしましょう。

 僕の子どもがなかなか勉強をしてくれないことを先生に相談したら、「計算問題1問でもいいから、いや、まずは机に座って問題集を開くだけでもいいから、毎日続けるように習慣づけてみましょう」というアドバイスをされたことを思い出します。
 著者がこの本に書いていることは、さまざまな業界で、ある程度、有効性が認められているのでしょう。
 
 しかしながら、僕が自分の息子で直面した現実は「遊びたい子どもにとっては、問題集を1問解くことさえ、かなりハードルが高い」というものでした。
 1問くらいやれよ、と思うのだけれど、そうやって強制しようとすればするほど反発されてしまうのです。
 ゼロとイチの間には、大きな壁がありました。

 ハードルを下げること、完璧主義を捨てること。
 頭で理解したつもりでいても、実践することはけっして簡単ではないのです。
 
 だからこそ、何かを続けることができた、というのは、強力な成功体験になりうるのです。

 習慣が続かない人には、ある共通点があります。
 それは、「1個前の習慣」を意識していないことです。
 例えば、「毎朝6時に起きる」と決めたとしましょう。たいていの人はこれだけで早起きを続けようとしますが、実は大事なことを忘れています。
 それは、「何時に寝るか」を決めることです。遅い時間まで夜更かししたり、日付が変わるまで飲み歩いていたら、翌朝6時に起きられるはずがありません。
 毎朝6時に起きるなら、「夜12時には寝る」などと就寝時間も決める必要があります。
 これが「1個前の習慣」です。
 さらに、「夜12時に寝るには、11時までに風呂に入る」「11時までに風呂に入るには、10時までに食事を済ませる」「10時までに食事を済ませるには、9時までに帰宅する」というように、常に1個前の習慣を決めれば、毎朝6時に起きるという習慣も楽勝で続きます。
 このように、何かを継続したいなら、その1個前の習慣を意識することです。


 そんな几帳面な人なら、わざわざこんな本を読まなくても良いのではないか、と言いたくなるんですよ。
 でも、著者自身、若い頃は自堕落な生活をおくっていたのが、あるきっかけて「自分に習慣を刷り込む」ことができるようになった、と述べています。
 おそらく、向き不向きがあって、僕にはちょっと合わない本ではあるのですが、これが何かのきっかけになる、という人もいるのではないか、とは思います。
 信じることができる、言われたとおりにやってみることができる、というのも、ある種の才能なんですよね。


メモの魔力 -The Magic of Memos- (NewsPicks Book)

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完訳 7つの習慣 人格主義の回復

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