- 作者: 西原理恵子
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2019/01/22
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- 作者: 西原理恵子
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内容紹介
齢を重ねたら、バカップルにならないと!美容整形界のトップで、ツイッター炎上王でもある「高須克弥院長・73歳」。
コミック界の最終兵器「西原理恵子・53歳」。
合計126歳のバカップルが日本狭し世界狭しと大騒ぎ。
大変迷惑(笑)!
熟年恋愛の最終完成形は、ここにあります!!
『ダーリンは70歳』からはじまったこのシリーズも4冊目。
こういうふうに、有名人どうしで付き合っていることを「ネタ」にしながら描き続けていくというのは、けっこう大変というか、いろいろ気を遣うところもあるのではないかなあ、とも思うのです。
それこそ、別れたくなっても、「仕事」になってしまって、別れるのが難しい、とか。
しかしながら、高須克弥院長と西原理恵子さんの場合は、こうしてマンガとしてその「バカップル」っぷりを世間に発信するところまでが、「愛」なのかもしれませんね。
そして、お互いに「自分」というものをしっかり持っているので、衝突することもある。
この本のなかに、西原さんが「しばらく距離を置こう」と提案した際に、西原さんのLINEに「電話だけは出てね」というメッセージが送られてきた話があります。
僕はそれを読んで、ああ、この2人は、「適度な距離の置きかた」をつくりあげてきたのだなあ、と感じました。
私が漫画を描いて
うしろであなたがツイ廃で――
同じ空間で、それぞれ自分の仕事や、やりたいことをしているだけなのに、なんだかとても幸せそうなんですよ、このふたり。
高須院長のツイートも、「隣に西原さんがいるのかなあ」なんて想像すると、微笑ましい感じがしてくるのです。
正直なところ、『ダーリンが70歳』のときのような、ぶっ飛んだ富裕層ワールド+下ネタ全開の圧倒的なパワーはありません。
ずっと読んでいくと、高須先生の体調も、以前ほどアクティブに動き回るのは難しくなっているようにも感じます。
それでも、いや、それだからこそ、この『73歳』では、生きているあいだに自分の役割を果たそうとしている高須院長と、それを少し面白がりつつも、さりげなく、あるいはこうやって漫画にすることによって支えている西原さんの愛というか、連帯感が、すごく伝わってくるんですよね。
それでいて、西原さんは、自分の家にまだローンが残っていて、自分の稼ぎでそれを払い続けているのに、「パートナーが大金持ちだから」と周囲の人に言われることを悔しがっているのです。
それこそ、高須院長にお願いすれば、お金のことはほとんど解決するはずなのに。
不器用だからこそ、壁にぶつかったときに、小手先のテクニックではなくて、全力でぶつかって壁をぶち破ってきた者どうし、なのだよなあ。
僕自身は、高須院長の思想には頷けるところも、同意しかねるところもあるのですが、相撲観戦に行った際に、白鵬関に記念写真のシャッターを押してもらった、というエピソードなど、「すごい」のと同時に、「みんな人間なんだよな」と、ものすごく当たり前のことを、ふと考えもしたのです。で、自分がシャッターを押した写真を確認している(らしい)白鵬さんが、すごくいい顔をしているんですよ(その写真も載せられています)。
高須院長が診療以外での多くの面会希望者を、忙しかったり体調がよくなかったりするときでも断らない理由とか、うつ病で闘病していた先崎学さんのこととか、読んでいて、しんみりしてしまうようなところもありました。
ああ、これは、ふたりの『東京日和』なんだな、きっと。
「終わり」を見たくはないけれど、それが避けられないからこそ、こんなにも引き付けられる。
fujipon.hatenadiary.com
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- 作者: 西原理恵子,高須克弥
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