琥珀色の戯言

【読書感想】【映画感想】のブログです。2016年8月より、『はてなブログ』に移行しました。

「子供を平日欠席させてディズニーランドに…ありでしょうか?」

参考リンク:父親 「子供を平日欠席させてディズニーランドに…ありでしょうか?」(痛いニュース)


最初にこのタイトルを見たとき、僕は「まあ、ありなんじゃないかな」と思いました。
でも、きっとこういう親に対して、ネットの「正論原理主義」の人たちは厳しく反応するはず!
……と予想していたのですが、実際はそうでもなかったみたいです。
たぶん、僕が子どもだった30年前くらいだったら(まだ東京ディズニーランドはありませんでしたが)、「学校を休んで親と遊びに行く」というのは、「反社会的行為」として、大バッシングを受けていたはず。
もちろん、当時だって「平日にしか親が休めない子ども」はいましたから、現実には、なんらかの理由をつけて、学校を休んで遊びに行っていた親子は存在していたのかもしれません。

僕自身も、子どもの頃、一度だけ学校を休んで、親と一緒に京都に行ったことがあります。
その時は、サボる側である小学生の僕のほうが、親に「そんなことで学校を休むのは良くない!」というような反論をした記憶があるんですよね。
結局、家にひとりで残されるわけにもいかないので、ついていったわけですが。

しかしながら、いまでもそのときのことをこうして覚えているというのは、それなりに重要な記憶として残っているということなのでしょう。
京都で覚えているのは、金閣寺がマンガみたいだったことと、ホテルのベッドにラジオがついていて、「ビートたけしオールナイトニッポン」をはじめて聴いたのだけど、何を言っているのかよくわからなかったこと、くらいなんですけど。

自分が子どもの頃には、「学校をサボって遊びに行くなんて!」と憤っていた僕なのですが、自分がこうして親になってみると、「今しか行けない旅行などの機会があれば、学校を休ませてでも、子どもと遊びに行きたいな」と思うのです。

息子はいま3歳。
家に帰ってくると、「パパ、遊ぶよ〜」と飛び跳ねながら出迎えてくれるのですが、僕は自分の経験上、子どもが親と積極的に遊んでくれる期間は、ごくごく短いものだということを知っています。
そりゃあ、毎日サボって旅行に、というのは問題でしょうが、年に1回くらいなら、一緒に過ごして、新しい経験をさせてあげたいな(そして、親の側としても、楽しい記憶を残しておきたいな)、と考えてしまうのです。

その一方で、「年に1日くらいなら」という考え方は、危険なのではないか、とも思います。
イチロー選手が、糸井重里さんとの対談で、こんなことを言っていました。

「キャッチボール〜ICHIRO meets you」(「キャッチボール〜ICHIRO meets you」製作委員会著・糸井重里監修)
イチロー:これね、大事なことなんですよ。
 僕がよく小さい子に言うのは、「野球がうまくなりたかったら、できるだけいい道具を持ってほしい。そしてしっかりとグラブを磨いてほしい」ということと、「宿題を一生懸命やってほしい」ということ、なんですね。
 宿題をやる意味は、宿題そのものだけではないんですよ、実は。
 なんでぼくがそれを大事だと思っているかというと……大人になると、かならず上司という人が現れて、何かをやれ、と言われるときがくると思うんですね。
 子どもにとっていちばんイヤなことは、勉強することなんです。
 よっぽど勉強が好きな人はおいておいて、キライなことをやれと言われてやれる能力っていうのは、後でかならず生きてきますよ。
 ぼくが、宿題を一生懸命やってよかったなと思うのは、そこなんですね。
 プロ野球選手という個人が優先される場所であっても、やれと言われることがものすごくあるわけです。だったら、一般の会社員になって、そんなことは毎日のことのはずです。だから、小さい頃に訓練をしておけば、きっと役に立つと思うんです。
 やれと言われたことをやる能力を身につけておけば、かならず役に立つ。
 「自分は野球が好きだからそれだけやっていればいいや」といって宿題を放棄してしまったら、おそらく、後で大変な思いをすると思うんですよね。

 親が「サボってもいいよ、たまには」と教えてしまったら、その小さな穴から、子供の「忍耐力の堤防」が、決壊してしまうのではないか? 
 それは、やっぱりちょっと心配なのです。
 僕も「学校なんて、行かずにすむのなら、行きたくない」子供だったから。
「そのくらい、いいじゃないか」と言ってみても、実際は「だいじょうぶ」と「ダメ」の境界なんて、わからないし。

 結局のところ、「どうしたらいいのかな」って、悩むばかりで、なかなか結論というのは出ないものですね。
 
 ただ、僕が子供の頃に比べると、「学校を私的な事情で休むこと」のハードルは、けっこう下がっている感じはします。
 「だから、家族でたまには遊びに行こうよ!」でいいのか、それとも、「だからこそ、学校には行かなければならないことを厳しく教える」べきなのか?
 たぶん、子供には子供の考えがあって、1回平日にディズニーランドに行ったくらいで揺らぐようなものでもないんでしょうけどね。

 

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