パパはゲーム実況者 ガッチマンの愉快で平穏な日々 (メディアファクトリーのコミックエッセイ)
- 作者: トラちん,ガッチマン
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2016/05/26
- メディア: 単行本
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Kindle版もあります。
パパはゲーム実況者 ガッチマンの愉快で平穏な日々<パパはゲーム実況者> (コミックエッセイ)
- 作者: トラちん
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / メディアファクトリー
- 発売日: 2016/05/26
- メディア: Kindle版
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内容紹介
ニコニコ動画やYouTubeで絶大な人気を誇る「ゲーム実況者」の人々。いったいどんな生活を送っているの? 人気実況者ガッチマンの愉快な日常を、その妻・トラちんがほのぼのと綴ったコミックエッセイ!
このコミックエッセイ、Amazonのランキングを眺めていて、偶然見つけたので購入しました。
僕は「ゲーム実況」に造詣が深いわけではなくて、ものすごく話題になったものをたまに観ることがある、という程度でしかなく「有名なゲーム実況者」というのも有野課長くらいしか知りません。
というか、有野さんはまさに「別格」だとは思うけれども。
そんな僕がこの本のKindle版を購入したのは、要するに「ゲーム実況者なんていう一過性のブームに乗ってサラリーマンをやめてしまったような人は、どんなぶっ壊れた生活をしているんだろう?」という黒い興味からだったんですよね。
夜中に起きだして、ゲームをプレイし、ゲーム実況動画をつくり、あとは家でずっと家でゴロゴロしているような、「ゲーム廃人」生活!
くーっ、羨ましいもんだねまったく!
……と思っていたんですけどね、この本の主人公の「ガッチマン」さんは、奥さん、娘さんとの3人家族で、けっこう普通の暮らしをされているみたいです。
いやまあ、毎日仕事でゲームをして、それが終わったら、「趣味のゲーム」をはじめる、というような生活が「普通」とは言い難いのかもしれないけれど。
この本を手に取った人の9割が知りたいであろうことは
”ぶっちゃけ食っていけるんですか?”
ってことだと思います。
結論から言うと
”食っていけます”
ただし、最初からは無理でしたよと
最初はいわゆる
”兼業”で
平日昼間は普通に仕事をして 夜間と休日にゲームの仕事
この繰り返し
そうやって、「手応え」をつかんだあとに、ガッチマンさんは「専業」になったそうです。
家族もいるし、そんなに後先考えない性格ではなさそうなので(けっこう几帳面な人のように感じました)、それなりの収入×持続性がある、と判断されたのでしょうね。
これを読むと、「売れっ子ゲーム実況者」のガッチマンさんには、自分自身のゲーム実況動画をつくるだけではなくて、イベントに出演したり、新作ゲームのテストプレイをして、宣伝用のプレイ動画をつくったりといった仕事がけっこう多いということに驚かされます。
そのためには、締め切り前に決められたゲームをクリアしておかなければならなかったり、イベントのための打ち合わせや出張仕事なども多いようで、なんだか出張の多いサラリーマンみたいなんですよ。
そのくらい多角的にやっていたほうが収入も安定するのでしょうし。
いまの「専業ゲーム実況者」の仕事というのは、自分がプレイした動画を直接ユーザーに提供し、広告などで稼ぐというだけではなくて、ゲームに関するフリーの宣伝・広報担当者、要するに、ずっとゲーム雑誌の編集者がやってきたことの延長みたいなものなのかな、という感じのようです。
ユーザーの目を意識することはもちろんだけれど、メーカーや『ニコニコ動画』との結びつきも大事。
「こちら側」からすると、それだと、「ゲームを面白く見せる」ことはできても、公正な視点でゲームを評価することは難しいだろうな、と思うのですが、それはまあ、広告を生業とすることの宿命、みたいなところもあるわけで。
中には「プレイすると難しすぎて楽しめる人はごく少数だけれど、人がやっているのを観るのは滅法面白い」というタイプのゲームもあって、ゲーム実況というジャンルのおかげで、そういう「観賞型ゲーム」も陽の目を見るようになりました。
この本のなかで、ガッチマンさんの娘さんが、周囲に誰もいないのを見計らって、撮影用の機材の前で「商品を紹介するユーチューバー」の真似をしていた、という話が出てくるのを読んで、「ああ、オッサンとしては『虚業の極み!』って感じのユーチューバーも、いまの子どもたちにとっては、憧れの存在なんだなあ」って、あらためて考えさせられました。
うちの娘が連れてきた結婚相手がユーチューバーでも、すぐには追い返さないようにしようと思います。
うちは息子2人しかいなくて、長男もまだ7歳だけど!
(いや待てよ、早くもゲーム大好きの息子が、ゲーム実況者になるって可能性もあるのか……)