琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

勝手に終われなかった『カラスの歌』の話

昨日の夜、志村けんさんのラジオで聴いた話。


アシスタントの女性タレントが30歳になった、という話を受けて、志村さんとダチョウ倶楽部上島竜兵さんが「自分たちが30歳の頃、何をしていたか」について語っていました。
志村さんは当時「ドリフターズ」のメンバーとして大活躍中で、あの『七つの子』の替え歌で大ブレイクしていた時期だったそうです。

 カ〜ラ〜ス〜 なぜ鳴くの〜 カラスの勝手でしょ


現在40歳の僕の世代にとっては懐かしい、というか、「本当の歌詞って、どんなのだったかな?」と悩んでしまうくらい流行り、PTAからは目の敵にされた、この替え歌なのですが、30歳の頃、志村さんはこれを1年半くらいずっとやっていて、もうすっかり飽きてしまったそうです。

 それでね、さすがにもう飽きちゃったから、番組(『8時だョ!全員集合』)のスタッフとかに相談したら、周りも「そんならもうやめてもいいだろう」と。
 で、やらなかったんですよ、『カラスの歌』を。
 そしたら、その日の番組が終わって、9時になったら、電話がジャンジャンかかってきて。
「あれを歌わないと、うちの子が寝てくれないんだ、どうしてくれる!」って。
 会場の子どもたちが歌って、テレビの前の子どもたちが歌って、で、みんな満足して「おやすみなさい」っていう流れがあったんだよ。


 やっている側はさんざんやって飽き飽きしてるくらいでも、子どもたちは、まだこれからって感じのことがあるんだよね。
 それで、そのあと大人が忘年会とかでやったりしてさ。
「欧米か!」で、タカトシとかにも言ったんだけど、自分ではもういいや、と思っているようなネタでも、ずっと続けるっていうのは、けっこう大事なことなんだよ。
 どうしてもやっている側よりも遅れて反応ってかえってくるから、やっている側が飽きたくらいに、人気のピークになることもある。


 ネット上では、流行に聡い人たちが「オワコン」なんて言葉を好んで使っていますが、彼らが「オワコン」って言い始めたくらいからが、本当の勝負どころなのかもしれません。
 全体としては消費されるスピードは速くなってきているのだとしても。

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