琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

そこで、ここで、いろんなところで(6/16)

http://soranokagami.ameblo.jp/entry-cb066758e7d77d9c4dda6319ff4ccdf9.html

僕にとって、読んで良かった、と思えたものをいくつか挙げさせていただきました。
偉そうに総括なんてできる問題ではないけれど、この問題を作った先生が言いたかったことというのは、「戦争体験」というものを次の世代に伝えることの難しさであって、別に「語り部の話はつまらない」ということを強調したかったわけではないんですよね。それなのに、その部分だけが恣意的に一人歩きしているというのが実情で。
そして、この話に関しては「どこが問題なのか?」をもう一度考え直して診なければならないと思うのです。
問題なのは、
「語り部の話をつまらないと思ったこと」なのか
「つまらないと思ったことを文字にしたこと」なのか
「つまらないと思ったことを入試問題にしたこと」なのか?

でも、現場を訪れた学生たちを「退屈だと思わないように洗脳する」ことなんてできないし、逆に、語り部の人たちに「もっと退屈しないように話してください」と言えないのも事実。まあ、自分の痛みを抱えながら語ってくれている人たちには、それなりの「敬意」を払うべきだとは思いますが。

結局「いろんなことを考える人はいるけど、伝わる人に伝える」しかないのかなあ、という気もしてくるのです。わからない人にわからせようとするだけでなく、なるべく多くの人に向かって語りかけるためには、どうしたらいいのか。
広島の原爆資料館の年間入場者数は、100万人で、そのうち修学旅行の学生が3割なのだそうです。ちなみに、東京ディズニーランド+シーは、2002年度で、年間約2900万人。まあ、地勢的なものもあるし、テーマパーク業界で「ひとり勝ち」のディズニーと比べるのはあんまりなのかもしれませんが、もうちょっと多くの人が訪れてもいいんじゃないかなあ、と僕は思うのですけど。少なくとも「接してつまらないと思う」ほうが「面白くなさそうだから、行かない」よりも、はるかに建設的なことなのではないかな。

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