琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

失踪日記

失踪日記

失踪日記

この本が「面白い」ことには異論を挟む余地はないのですけど、その一方で、この本の「行間」を考えると、ちょっと悲しくなってきます。僕は病院で、「小説を書く才能も、ギャグのセンスも包容力もない中島らもさん」や「マンガを書けない吾妻さん」のような人を大勢診ていますけど(要するに、「単なるアルコール依存症」)、正直、「なんでこんなんなっちゃってんの?」という暗い気持ちにしかなれないのです。ほんと、周りは大変なんだから……この本にはあまり触れられていませんが、奥さんや子供さんは、ものすごく辛かっただろうなあ、と思います。「純粋だから、優しいからお酒に依存する」って言うけどさ、そんなんだったら、優しくなくってもいいよ、というのは冷たい人間の言い草なのか…

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