琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

田中角栄

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050423-00000012-yom-pol

僕が物心ついた時代にちょうど、「ロッキード事件」で田中角栄という人は弾劾されまくっていたので、僕のイメージとしては「田中角栄」=「利権をむさぼる悪い政治家」というイメージが固定されてしまっているのですが、時間が流れるにつれ、「みんな、けっこう田中角栄が好きだったんだな…」という気がしてきました。考えてみれば、今の小泉さんとか安部さんとかは、みんな政治家一家に生まれたサラブレッドなわけで、学歴も地盤もないところから首相の座に上りつめたこの人は、それだけでも庶民の憧憬の対象なんですよね。

田中角栄の秘書の人が、以前、こんな話をしていました。
【角さんは、他の政治家がお金に困って金を借りにくると、その場ですぐにポーンと、言われた額を出してやっていた。それでね、向こうが100万と言ってきたら、必ず100万より少し多めに包んでおくんだ。105万とか、110万とか。もちろん、借用書には100万、と書いておいてね。向こうも困っているところだから、その端数に心から感謝するんだよ。そして、金を借りるというのは、向こうは後ろめたい気分になるものだから、こちらのほうから頭をキチンと下げて、「借りていただく」という態度で接するようにと厳しく言っていたなあ。】

結局みんな、田中角栄が好きだったんだよなあ。でないと、あの無茶苦茶な娘の「人気」って、説明しようがないもの。
毀誉褒貶の多い人ではありますが、確かに今の「想定の範囲内」社会であるからこそ、他人を動かす人情の機微みたいなものについて、田中角栄という人に学ぶべきところは大きいのかもしれません。

アクセスカウンター