http://www.enpitu.ne.jp/usr9/bin/day?id=94110&pg=20050923
僕も最初のころは、あの「ネット文体」ってやつには頭がクラクラしていたのですが、考えてみると、あれは「ネットだから許される文体」ではなくて、単に「より現代的な文体」なのではないかという気がしてきました。ちょっとオオゲサなたとえですが、二葉亭四迷の「浮雲」がはじめて小説に口語を持ち込んで衝撃を与えたように。
実は、「現代」文学だって、今、生きている人たちは、角田光代さんや村上春樹さんの小説の主人公のようには喋っていないのです。というか、村上春樹の小説の主人公みたいに喋るヤツがいたら、ものすごくいけすかないだろうと思います。例えば舞城王太郎さんとかは、いままでの「王道の小説」に比べたら、はるかに「ネット文体的」であるわけで、僕は今後の文学の流れというのは、どんどん「ネット文体的」な方向に行くのではないかと予想しているのです。それが「小説」にとって、良いことなのかどうかは、正直、よくわからないんですけれども。