琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

「コミュニケーション」をとりたくなるブログと「はてなブックマーク」

http://mizunohosi.jugem.jp/?eid=159

「どんなブログとコミュニケーションをとりたくなりますか?」と問われたとき、僕にとっての答えはけっこうシンプルなものだ。
「これを書いている人と友達(あるいは知り合い)になりたい、というブログ」
どんなに立派なことや正しいことを書いていたとしても、書いている人そのものが好きになれそうになかったら、積極的にコミュニケーションを取ろうという気にはなれないのだ。
というか、「正しいこと」を全面的に押し出してきて、周りを焼け野原にしてしまってまで「オレは正しい!」と言うような人は、できれば敬遠したい。僕は別に、あなたに洗脳されるためにブログをやっているわけではないのだ。

それではあなたは、どんな人と「友達」になりたいの?
そんなふうに問われたら、それはそれで考え込んでしまうものなのだけれども。

では、ちょっと具体的に条件を挙げてみるとすれば、どうだろうか?

<友達になりたい人>
(1)自分の知らないことをいろいろ知っている人
(2)妙に媚を売ったり、裏表があったりしない人
(3)優しい人
(4)趣味が近い人
(5)僕の話も聞いてくれる人
(6)おおらかな人
(7)(ちゃんとした)友達が多い人

<友達になりたくない人>
(1)なにかと議論をふっかけてくる人
(2)自分のことばかりしか話さない人
(3)金(サイトでいえばアクセス)の話ばかりしかしない人
(4)他人が好きなものに対して、まず「それはダメだよ」から会話がはじまる人
(5)つねに「自分が正しい」と信じて疑わない人
(6)名乗りもせずに、言いたいことだけを言う人
(7)コメントが明らかにコピー&ペースト
(8)なれなれしすぎる人
(9)いきなり人を見下したような話しかたをする人
(10)相手によって、態度が一変する人

というか、こういうのって、「なりたくないリスト」って、延々と書けそうだなあ。「なりたい人リスト」は、考えるのに四苦八苦、という感じなんだけど。

でもまあ、実際にいちばん「友達になりやすい人」というのは、「相手が自分に好意を持ってくれていて、積極的に声をかけてきてくれる人」なのだと思う。
最初に紹介したエントリでも、

ではそのコメントを貰うためにはどうすればいいだろうか。一番地道で確実なのは「あなたがまず人のブログにコメントを書くこと」だと思っている。

と述べられていて、僕もこの意見に賛成だ。
人間というのは、一般的に「自分のことに興味を持っている人が気になる」ものなのだ。眞鍋かをりが全部のトラックバックを読んでいるとは思えないが、一般人ブロガーなら、自分のブログのコメントやトラックバックくらいは、全部チェックしている人がほとんどだろう。そういうのは「馴れ合い」だという意見があることは知っているし、「もっと公平な議論を!」と言う人も多いのだが、僕に関していえば、もう、「議論のための議論」なんてしたくはないのだ。
http://d.hatena.ne.jp/fujipon/20050910#p1
↑に書いたように、誰かをオルグするなんていうのはあまりに非効率的だと思うし、そもそも、ネット上でいろいろ議論めいたことをしている人のなかで、「わかった。お前の言うとおりだ」というような形で、どちらかが納得して決着したのを、僕はほとんど見たことがないから。

誰かにこちらからコミュニケーションをとるというのは、とても面倒で、心細いものだ。
でも、多くのブロガーはわかっているはずだ。
そのコメントを書いり、トラックバックを送った人が、本当に自分のことに興味を持ってくれているのかどうかを。
「宣伝のため」「嫌がらせ」「うさばらし」
そんなの、読めばわかるよ。
そして、本当に「コミュニケーションをとりたい」という気持ちが伝わってくるコメントやトラックバックに悪い気持ちがするブロガーなんて、たぶんいない。それは、「反応」そのものが否定的なものであっても、同じことなのだ。
はてなブックマーク」に対して、なんとなく不快な印象が拭えないのは、あそこで書かれているコメントには、「物陰から他人を撃っているように」しか見えないものが多いからなのかもしれない。「反論の方法はある」って言うけれど、ああいう「自分にリスクがほとんどないコミュニケーション方法」を選択する人に対して、こちらから「反応」するのは、割に合わないような気がしてならないのだ。もちろんあれも、沢山集まれば、ノイズも含めて、ひとつの「方向性」をみるには役に立つとは思うけれども。

しかし、こういうのを書いていると、確かに「ネット」というのは、「リアル」と同じなのだな、と感じてしまう。
ネットというのは、比較的ローリスクでのコミュニケーションが可能だし、使い方によっては、人と人の距離を効率的に縮めてくれるツールであることは間違いない。
でも、自分にリスクがない「コミュニケーション」なんて、そう簡単には相手に届かない。

「告白」されたら嬉しいのは、僕たちが、それを口にすることの「怖さ」や、それを実行するために必要な「勇気」を知っているからなのだ。

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