あらすじ
アイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr)らアベンジャーズとサノス(ジョシュ・ブローリン)が戦った結果、全宇宙の生命は半数になってしまう。宇宙をさまよいながらスーツの開発を続けるアイアンマンをはじめ、生き残ったキャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)やソー(クリス・ヘムズワース)らは再び集まり、サノスへの逆襲を始める。
2019年、映画館での10作目。
平日の夕方の回で、観客は20人くらいでした。
前作『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の感想はこちら。
これまでのマーベル作品を全部観直す、というのはさすがに難しいので、『インフィニティ・ウォー』くらいは復習しておこう、と思っていたのです。
でも、その復習がなかなかできず、『エンドゲーム』観賞までにだいぶ時間がかかってしまいました。なんとかネタバレを回避するのが大変だった……
『インフィニティ・ウォー』って、映画館で観たときには、とにかくスーパーヒーローがたくさん出てきて圧倒され、ラストの衝撃の展開に、「このあと、どうなるんだ……」と続きが気になって仕方がなかったのですが、あらためて観てみると、なんか唐突な展開で、6つのストーン集めって、ドラゴンボールかコンピュータRPGの中盤みたいだなあ、という感じだったんですよね。
見せ場をつくらなければならない登場人物が多いと、こんなふうにヒーローをグループ分けしなきゃいけなくなるんですよね。
『スター・ウォーズ』の近作とかも、こういういくつかのステージを同時進行、みたいなつくりになっており、今のハリウッドのヒーロー映画の王道なのかもしれません。
ハリウッド映画云々、という話をすれば、この映画をみていて、時代が変わったなあ、と思ったんですよ。
これまでなら、「こっちのほうが犠牲になるんだろうな」というキャラクターのほうが生き残ったり、「えっ、この人が?」ということが起こったり。
男性と女性の組み合わせて、どちらかが犠牲になる、というシチュエーションになれば、古い価値観で生きてきた僕は「ああ、これは男のほうが……」と思うんですよ。
でも、今の時代は、そういう場面でも「平等」に描かれるようになっているのだな、と。
あるいは、「善人が報われるとは限らない」とか。
現実的には「それはそう」なのですが、ヒーロー映画くらいは「スカッとしたいという気もするし、そういう「もどかしさ」みたいなものが、この『エンドゲーム』の記憶に残るところになっているのも事実なんですよ。
正直、ストーリー的には、「なんでこんなことが可能なのかよくわからない」のですが、懐かしい場面がたくさん出てきて、「これを再撮影したのであれば、すごいよなあ。少ししか出ない有名スターも盛りだくさんだし」と感心してしまいます。
前作の繰り返しというか、「スーパーヒーローの分散投資映画」なのだけれど、それだけに、クライマックスのバトルには、胸が熱くなってしまいました。
そう、これだよ、これ! これが観たかった!って。
いろんな理由や事情があるのかもしれませんが、結局のところ、『アベンジャーズ』のツートップは、アイアンマンとキャプテン・アメリカで、中でも、最初の『アベンジャーズ』のときには、「盾しかなくて、戦力的にはあまり役に立っていなかった」キャプテン・アメリカが、主演映画での成功のおかげか、どんどん存在感を増していったのです。
逆に、第1作では、ソーのハンマーと並んで、唯一の「大量破壊兵器」だったアイアンマンは、今作の戦闘では、やや影が薄くなっています。
結局のところ、「サノスをどう倒すか」の物語ですしね。
「サノス、『ファクトフルネス』を読めばいいのに。わざわざ減らさなくても、もうちょっとすれば地球の人口は増えなくなり、その後は(おそらく)ゆるやかに減っていくぞ……たぶん、宇宙的にも同じことになるんじゃないか……」とか、言いたくなるんだよなあ。
あれこれ、理解しにくいところ、納得できないところはあるのですが、この壮大な物語と、スーパーヒーローたちの「選択」を観ると、なんだかしんみりしてしまって、細かいことをあれこれ言うのも不粋だな、と思えてきます。
なんのかんの言いながらも、僕はワガママでケンカばかりしている、アベンジャーズの面々がけっこう好きだったのです。
このお祭りが、こんな静かな幕引きでよかったのだろうか、というのと、むしろ、これでいいのだ、彼らは「人間的」であったからこそ、多くの観客に愛されていたのだ、というのと。
マーベルのヒーロー映画はまだまだ続くようなのですが、「この後」の作品には、正直、思い入れが2ランクくらい低下しそうな気がします。
たぶん、観るんですけどね、それはそれとして。
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