琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

ものすごく他人を信じている人々

http://d.hatena.ne.jp/sumida/20060607#p2

↑の文章を読みながら考えていたのですが、こういう「危機管理意識の希薄な人々」というのは、裏を返せば、「ものすごく他人を信じている人々」ではないかという気がします。
僕は田舎で働いているので、よく高速道路を利用するのですが、走行車線と追越車線の2車線しかない道路で、追越車線を猛スピードで走っていて、前の車の後ろにピッタリつけて煽ったり、急ブレーキを踏んだりする車っていますよね。
以前はああいうのを見て、「よっぽど自分の運転に自信があるのだろうなあ」と思っていたのですが、最近は、「あの人は、他人を『信頼』しているのだなあ」とちょっと羨ましく思うことがあるのです。
僕は運転するのが怖いと感じている人間なので、「もし前の車がよけてくれなかったり、よけそこなったりしたら、どうするんだ?」というふうに、ついつい考えてしまうのですよね。要するに僕は、「他人の車の運転」「車の挙動の安定性」というものをそんなに信用していないのです。もちろん車の運転なんて、「後ろの車が信号赤なのに突っ込んできたらどうするんだ?」なんて考え始めたらキリがないので、ある程度は余計な想像力を殺してハンドルを握らないと仕方がない面はあるのですが、あんなふうに、「前の車はよけてくれるはず」ということで猛スピードで突っ込んでいけるのって、すごい信頼感ですよね。よけてくれなかったら大事故確定なんだから。
考えようによっては、ああいう人たちって、本人だけが「反社会的行為」をやっているつもりで、実際は、他人に必要以上に期待している、「甘い」人間なのかもしれません。「社会性」の枠に守られているからこそ見せびらかせる、矮小な「反社会性」。

アクセスカウンター