琥珀色の戯言

3000冊以上の【書評】と500作以上の【映画感想】を、ちゃんと読んで、観て書いてきたブログです。話題になったあの本や映画の感想が、たぶんあります。新書、ノンフィクション、インターネット関連本が多め。

2009年本屋大賞は、湊かなえ『告白』


本屋大賞(公式サイト)

 1位(大賞)が『告白』で、2位が『のぼうの城』、3位が『ジョーカー・ゲーム』。
 うーん、大賞の『告白』も含めて、(候補作のなかでは)比較的短くて読みやすい作品が上位に来た、という感じです。投票した書店員さんたちも、今回は重厚な「大作」ばかりで、候補作を全部クリアするのが辛かったんだなろうなあ。
 そう思っていたら、4位があの長い長い『テンペスト』だったりするんですけどね。もっとも、『テンペスト』に関しては、「こんな長いのをがんばって読んだんだから、面白い作品、ということにしておきたいなあ……」という読み手の「自分をほめてあげたい気分」も反映されているのかな。
 5位の『ボックス!』まで含めて、上位の顔ぶれをみると、「ある程度読みやすい作品じゃないと、お客さんにアピールできないのではないか」という、投票した書店員さんたちの気持ちが伝わってくるようです。候補作があまりに「大作中心」になっていることへの反動もあるのかもしれません。いやほんと、こんな「重い」小説ばっかりじゃいくら本好きでも辛いよね正直。
 9位、10位が東野圭吾さん、伊坂幸太郎さんというのは、この人たちをこのレベルの作品で候補にしたことによる不幸ではないかと。
 「このくらいの作品は、この人たちには『平均点』くらいだろ」と思いますよね『流星の絆』も『モダンタイムス』も。
 僕は『のぼうの城』あたりに関しては、「これを読むのなら、ちょっと前の『歴史小説』にも、もっと面白いものはたくさんあるのに……」とか言いたくもなるんですけど。『テンペスト』読む時間があるなら、ぜひ浅田次郎蒼穹の昴』を読んでみてほしい、とか。
 「突出した作品がないのなら、より読みやすいもの、新鮮な作家のもの」ということなのでしょうね。
 今回がきっかけになって、来年はもう少し「薄い本」「楽しい本」が多くなるといいなあ。
 『本の雑誌』がピンチなので、「来年」があれば、の話ですけど。

せっかくですので、僕の全候補作への感想「ひとり本屋大賞2009」も覗いてみていただけると嬉しいです。
 

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