琥珀色の戯言

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ふつうな私のゆるゆる作家生活 ☆☆☆


ふつうな私のゆるゆる作家生活

ふつうな私のゆるゆる作家生活

内容(「MARC」データベースより)
総ブログ時代、作家になるには? アラサー、アラフォーのリアルを哀切深く描いた「結婚しなくていいですか。」の著者による“自分マンガ”。40歳を目前に自身の作家生活を描く。

内容をひとことで言うと、まさに「ゆるゆる」。
でも、正直なところ、いまの世の中で、こういうスタンスで生きていける人というのは、絶対「ふつう」じゃないと思うんですよ。
「作家」という「競争社会」のなかだとなおさら。
それに、「マイペース」「あくせくしない」ように見えて、「いろんな出版社に電話してイラストの売り込みに行ったり、はじめて本を出したときには、POPを置いてもらおうとひとりで本屋さんをまわったりしていた」というような「自分の目的に向かっての努力は、きちんとやっていた人」なんですよね益田さんは。
「自信があって、強気にみえるけれど、プライドが邪魔をしてアピールできない人」のほうが、よっぽど「ゆるゆる」なわけで。
自分の「作家生活」を青筋立てて語る(ように見える)西原理恵子さんよりも、よっぽど「才能」がある人なのかもしれません。
「読者へのサービス精神」は、圧倒的に西原さんの勝ちなんですが。

それにしても、益田さんの観察力と「みんなが何気なくやっていること、こんなの書いてもしょうがないんじゃないかと思い込んでいることをうまく作品にする力」はすごいなあ。

「女の友情は割りかんで成りたっている」という項で、

 お茶や食事代は割りかんが当たり前ですが、飲み物のおかわり回数も、だいたいそろえます。
 お金の問題だけじゃなくて、食事の量もだいたい同じにするのが暗黙のルール.

というのがありますが、僕は常日頃から、「飲み会で女性が飲み物をおかわりするタイミングや回数がみんな同じ」であるのが疑問だったのです。男の場合、飲める人はどんどん飲みますし、そうでない人はそれなり、ですから。
あれば、「女の友情」だったのか……「割りかん」じゃない状況でも習慣になっているんですね。

益田ミリさんのファンのかたはどうぞ。

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