琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

空想科学読本7 ☆☆☆☆


空想科学読本7

空想科学読本7

内容紹介
もう出た、新刊! 読者の求めに逆らえず!

大好評! 「読者の質問に答える」シリーズ第2弾!
デスノート』『ブリーチ』から『ぜんまいざむらい』まで、爆笑と感動の40編!

前回『空想科学読本6』の刊行から、わずか8ヵ月。シリーズ最新刊が早くも登場!
本書の元になっているのは、全国の高校の35%が愛読しているFAX新聞「空想科学 図書館通信」。
これに対し、「早く本にして!」の声が殺到しているため、かつてない早期刊行を決断した!
掲載原稿は40本。
読者の質問に答えるスタイルで、最新の漫画、アニメから小説、昔話まで幅広く扱う。
特におススメは『デスノート』『ブリーチ』『テニスの王子様』『ヤッターマン』などなど……。
なお、本書を元にしたTV特番の制作も決定。全国フジテレビ系で7月に放送されることになっている。

僕はこのシリーズをずっと愛読しているのですが、さすがに最近はちょっと飽きてきました。
採り上げられている作品も、僕にとっては馴染みがないものがけっこう多いですし(まあ、全国の高校に配信されている「図書館通信」でのやりとりがもとになっているので、それもしょうがないことではあるのですが)。
「空想科学 図書館通信」がベースになっていることによって、正直「質問のクオリティ」が落ちているというか、「面白い答えが出ないような質問に強引に答えざるをえなくなっている」ようにみえるのも事実なんですよね。
逆に、いままでの『空想科学読本』では、「面白い答えが出せそうな質問を考える」のが柳田先生の真骨頂だったのではないかと思います。
質問形式の場合、「回答者の質」だけではなく、「質問の質」によって、やりとりの充実度はかなり変わってくるので。

それでも、「6」よりは今回の「7」のほうが洗練されてきている印象は受けますし(個人的には、柳田先生が自分で答えたい質問を集めてノリで書いた「6.5」のほうが僕は好きです)、最近は欄外の「科学豆知識」に感心させられることも多いんですけどね。

 火山はかつて3種類に分けられていた。現在も活動中の活火山、過去に噴火したが現在は噴火していない休火山、噴火の記録が残っていない死火山、というものであった。だが火山の噴火は数万年単位の現象だ。たかだか数千年分しか残っていない人間の記録などあてにはならず、かえって「死火山は死んでいるんだから絶対に噴火しない」といった誤解を生むため、現在そのような分類は廃止されている。

というのを読んで、いつのまにか「活火山」「休火山」「死火山」が無くなっているということに驚いたり(勉強不足で恥ずかしいのですが、これ、全然知りませんでした)、

 たとえば体温36.5℃の人が40℃の風呂に入ったとき、温度差は3.5℃。これに対して、お湯の温度が42℃なら、その差は5.5℃になる。温度差が1.6倍ならお湯から体に伝わる熱も1.6倍。たった2℃の差が、大きな違いに感じられる。だから皆さん、お風呂の温度にはうるさいのでしょう。

というのを読んで、「お風呂の温度って、1〜2℃違うだけでもすごく熱く感じたり、ぬるく感じたりするのは、僕が過敏なのだろうか?」という長年の疑問が氷解したり。

マンネリだよなあ、と思いつつも、

ちびくろさんぼ』には、虎がバターになる場面があります。実現できますか?

なんていう質問を読むと、やっぱり気になるんだよなあ。

「科学」とはどんどん縁遠い人生になってきている僕にとっては、数少ない「科学との接点」なのかもしれませんね、このシリーズは。

空想科学読本6.5

空想科学読本6.5

アクセスカウンター