琥珀色の戯言

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【読書感想】おんな鉄道ひとり旅 ☆☆☆


Kindle版もあります。

おんな鉄道ひとり旅 (フラワーコミックススペシャル)

おんな鉄道ひとり旅 (フラワーコミックススペシャル)

内容紹介
寝台列車との出会いから鉄道の旅に目覚めたYASCORN先生が、女性がひとりでも楽しめる「女子鉄」のコツを伝授します。テツに興味はあるけれど、なかなか乗ってみる機会が無い…という人にオススメの、読むだけで旅行気分が味わえる体験的鉄道エッセイコミックです。


■収録内容
寝台特急北斗星編/青春18きっぷ・基礎編/青春18きっぷムーンライトながら編/サンライズ出雲編/幻の豪華列車・或る列車編/鉄道で行く温泉旅編/越乃Shu*Kura編/旅と本のススメ編/駅弁探しの旅編/SLブライダルトレイン編/番外編・おんな鉄道ふたり旅/ほか描きおろしページも多数掲載!


 ネットで公開されていた「寝台特急北斗星編」が、北斗星の魅力とともに、北斗星で出会った男性と、別の場所で再会してみたら……という話だったので、そういう「鉄道出会い系」みたいな内容なのか?と思っていたのです。
 読んでみると、そういう話はネットに公開されていたこの回だけで、「ひとり旅に憧れる女性のための、おすすめの鉄道の旅紹介」という感じでした。


 最近は、鉄道を題材にしたマンガもかなりたくさんありますし、「鉄道好きの女性」もけっこう名乗りを上げています。
 その一方で、料理マンガがそうなっていったのと同じように、鉄道に関する本もどんどんマニアックなものが多くなっている気がするのです。
 女性と鉄道のマンガといえば『鉄子の旅』という名作があって、これはむしろ、「あまり鉄道好きとは言えない女性が、筋金入りの『テツ』の世界に巻き込まれていく面白さ」を描いたものなのですが、ジャンルとしてどんどんニッチな方向に行ってしまいがちな中で、この『おんな鉄道ひとり旅』というのは、「初心者が実際にやってみるにはちょうど良いくらいの敷居の高さのコース」が紹介されている本なのだと思います。
 

 そして、鉄道好きだけれど、マニアとは言い難い僕のような人間には、こんな情報もありがたい。

2016年末に東京都中央区(JR馬喰町)にオープンした「Train Hostel 北斗星」は、北斗星で実際に使われていた内装を再利用して営業しているホステル。
 部屋に備え付けのベッドは開放寝台をそのまま利用していたり、ラウンジにはかつての食堂車(グランシャリオ)で使用されていたテーブルや椅子、ランプが備え付けられて、座るとあの時の思い出が蘇って来るよう……


 こんなところがあるんですね。残念ながら、僕には蘇ってくるような北斗星の思い出はないのですが、行ってみたいなあ。
 九州人としては、「或る列車」にも、一度は乗ってみたい。
 個人的には、死ぬまでに一度は「ななつ星」に乗りたいのだけれど、「一度行ったことがあるところばかりを巡るのに、あれだけの金額(3泊4日でひとり50万~80万円)は……」と、二の足を踏んでしまうところもあるのです。
 乗りたくても予約を取るのも難しいし。
 世の中には、お金も時間もある人が少なからずいるのだなあ、と。
 そして、こういうイベント的な列車を温かく迎えてくれる地元の人たちには、頭が下がります。
 熊本県の人吉でSLに乗ったときにも、地元の人たちが、列車が通ると手を振ってくれていました。
 報酬をもらっているわけでもないのに、すごいなあ、って感心せずにはいられなかったのです。
 そういう郷土愛って、僕には無いものだから。


 せっかくいろんな列車がある九州に住んでいるのだから、もっと乗りに行きたいなあ、と思いながら読みました。
 あとは、「サンライズ瀬戸・出雲」にも乗ってみたい。


鉄子の旅(1) (IKKI COMIX)

鉄子の旅(1) (IKKI COMIX)

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