琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

「文藝・冬号」(河出書房新社)

芥川賞候補作が二編載っていたので買って読んでみようと思って探したのだが、なかなか見つからず。そもそも田舎の本屋には文芸書なんて全然置いてないし(「文藝春秋」はどこにでもあるのだかれど、あの本、僕には8割くらい広告に見える。20年間の『I/O(工学社)』と同じくらいの比率だ)、ヘタしたら、新刊書すらほとんど置いてない。そういうところに限って、ほんのわずかなスペースを占拠しているのが「DEEP LOVE」と「世界の中心で 愛をさけぶ」の人だったりすると、なんだかなあ、と思いますよまったく。

で、結局「文藝・冬号」は見つかったのですが、あとで考えてみたら受賞作は「文藝春秋」に掲載されるわけだから、あわてて買わなくてもよかったかも。

「年の差恋愛」って、別に「人のセックスを笑うな」の専売特許じゃなくて、たとえば江國香織さんの「東京タワー」もそういう話なんですよね。しかし山崎ナオコーラさんのこのタイトルのつけかたは本当に巧くって、「ということは、この本には『笑われそうなセックスの話』が書いてあるのか?」とか読者としては、つい考えてしまうのです。逆に「笑えるセックス」というタイトルにすればいいのかというと、あまりにストレートすぎて嫌な感じだし。

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