琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

メダル

http://karina.vivian.jp/archives/mimi/torino2006_medal.php

今回のトリノオリンピックに対するメディアやWEBでの人々のリアクションって、まさに「ある物事に対するバッシングとその後の反応の経時的変化の典型例」という感じで、僕はけっこう面白く眺めています。

(1)応援期:頑張れ!メダルラッシュだ!何試合もあるワールドカップで1回表彰台に上がったことがあるだけで、「ハマればメダル!」
(2)失望期:えーっ、あんなに期待してたのに…
(3)罵倒期:なんでメダルが取れないんだよ、税金のムダ遣いだ!
(4)擁護期:メダルばかりがオリンピックじゃないんだし、みんな頑張ってるんだから。
(5)擁護への反発期:頑張ってる頑張ってるって、そんな甘いことばっかり言ってる連中がいるから、日本の選手はレベルアップできないんだ。
(6)混乱期:なんだと、このやろう!ソースを出せ!
(7)倦怠期:そういえば、オリンピックって、まだやってたんだっけ?

 最近、日本勢のメダル獲得が怪しい雲行きになってきたとたんに「メダルだけがオリンピックじゃない!」とか「4位だって立派だ」とか言っている人が増えてきていますよね。それは「正論」なんだけれど、そう言っている人たちの多くは、選手たちをそういうスタンスでずっと応援しているというわけじゃなくて、単純に「メダルが取れない日本勢を叩く人々」に反発しているだけだという感じもするのです。そもそも、メダルラッシュだったアテネのときに、「メダルだけがオリンピックじゃない!」なんて言っていた人はほとんどいなかったわけで。
 まあ、考えてみれば、オリンピックの日本選手と僕との間には、「同じ日本人である」ということしか共通点はないのだし、彼らが金メダルを取ろうが予選落ちしようが、僕の人生には何一つ影響って無いんですよね。たぶん、多くの日本人にとってそうなのだろうし、そういう「現実の自分との無関係さ」こそが、オリンピックを語る楽しさの源泉なのだと感じます。なーんだ、もうすでに、「税金分」くらいは楽しんでるんじゃないの?

アクセスカウンター