琥珀色の戯言

3000冊以上の【書評】と500作以上の【映画感想】を、ちゃんと読んで、観て書いてきたブログです。話題になったあの本や映画の感想が、たぶんあります。新書、ノンフィクション、インターネット関連本が多め。

【映画感想】名探偵コナン 緋色の弾丸 ☆☆☆☆

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あらすじ
4年に1度開催されるスポーツの祭典、WSG(ワールド・スポーツ・ゲームス)の東京大会の開会式に併せて、最高時速1,000キロメートルという世界初の真空超電導リニアが開通することが発表される。世界から注目される中、WSGの大会スポンサーが集うパーティー会場から大企業のトップたちが誘拐されてしまう。コナンが解決に向けて動き出し、やがてアメリカのボストンで15年前に起きたWSG連続拉致事件との関連性を見いだす。

www.conan-movie.jp


2021年、映画館での3作目です。
観客は30人くらい。
僕は『名探偵コナン』に関しては、原作マンガはほとんど読んでいませんし、テレビでも誰かが観ていればなんとなく一緒に観る、というくらいの付き合いなんですよね。
毎年春に公開されている映画も、最初は子どもたちの付き添いで、「まあ、子供向けの映画としては、大人にとってはそこそこ楽しめるな」と思っていたのですが、近作は「子どもを連れていく、という名目で、自分もけっこう楽しみにしている」のです。
名探偵コナン』って、映画のファン層が広がって興行収入が上がり、お金もかけられるようになって、映像も演出もより豪華になってきましたよね。
個人的には、『コナン』の映画はオープニング、導入部から、いつものテーマ曲が流れてキャスト紹介がされるシーンが大好きなのです。
僕のなかでは、『スター・ウォーズ』、『007』と並ぶ、「オープニングテーマを聴けた時点で満足してしまう3大映画」なんですよ。本編がつまらないわけじゃないんだけれど。

今回の『緋色の弾丸』は、2020年公開予定だったのが、新型コロナウイルスの流行で1年遅れになりました。
そういえば、去年は「コナンの映画がない春」だったのです。
東京オリンピックリニアモーターカー(をモチーフにした超電導リニア、という未来の乗り物)、という時事ものを取り入れていただけに、1年遅れたことで古くなっているのでは、と不安でもありましたが、当のオリンピックが延期されたこともあり、それは杞憂だったみたいです。
しかし、ヒーローショーよりリニアだろ、とか思うのは、僕が「乗り物大好き少年(だけど、乗ると高確率で酔う)」だからなのだろうか。

名探偵コナン』の映画は、最初の頃はミステリ要素が強かったのだけれど、次第にアクション面重視というか、「豪華な娯楽映画」になってきているのです。登場人物も「超人」みたいな人が多くなってきて、アニメじゃなかったら、「さすがにそれはご都合主義すぎるだろ……」という展開もあるのですが、リアリティよりも、そういう「キャラクターの魅力」を堪能する作品だと割り切れるのも、長年培ってきた世界観の賜物なのでしょう。

毎回、映画を観るたびに、「ちゃんと原作を1巻から読んでみよう」と思いますし、「これ、僕が死ぬまでに『完結』するのだろうか……」という気もするんですけどね。
『シン・エヴァンゲリオン』で、あの『エヴァ』が、「大団円らしきもの」をきちんと迎えてしまったいま、僕の「新・三大死ぬまでに最後を見届けたいが、見届けると寂しくなりそうなもの」は、『ゴルゴ13』『ガラスの仮面』『名探偵コナン』になりました。
『ゴルゴ』は、すでに最終話は描かれていて、金庫にしまってある、という伝説がありますし、『ガラスの仮面』は、最近の執筆ペースだと「正直、『BASTARD!!』と同じくらい無理だな……」と。そういう意味では、『コナン』は、もっとも「見届けられるか僕にとっては微妙な作品」かもしれません。でも、こんなに映画も毎回大入りだと、終わりたくてもなかなか終われないよね。

名探偵コナン』の映画って、作画がどんどん豪華になってきていて、今回の『真空超電導リニア』の映像的な表現も魅力的でした。昔、『ドラえもん』のタイムマシンの映像がCGになったときの記憶がよみがえりました。
正直、ストーリーとしては、本当に「そんなにうまくいくものなのかよ!」が満載ですし、『新幹線大爆破』かよ!とツッコミを入れたいところはあったのです。というか、この映画での『真空超電導リニア』の映像表現には心惹かれたのですが、アクションアドベンチャー映画の舞台設定としては、もうちょっと「鉄道らしさ」をうまく使う方法があったのではないか、とも思います。犯人側の行動も「なんてまわりくどい連中なんだ」って感じではありましたし。

などと、あれこれ言いたくなりつつも、コナンたちが「犯人側を詰ませていく」爽快感はありましたし、作を追うごとに、破壊シーンが派手になっていっているのには「すげーなこれ!」とニヤニヤせずにはいられなかったのです。
映画『シン・ゴジラ』の「無人在来線爆弾」を思い出しました。
このくらい派手にやってくれると、けっこう楽しい。
東京オリンピック反対派も、この映画を観ると、溜飲が下がるのではないでしょうか。

僕みたいに、『名探偵コナン』は、年1回の映画だけ、という大人にも、この派手さだけでけっこう楽しめるし、『コナン』好きの子どもたちも概ね満足していたようです。東京事変のテーマ曲も含めて、最後まで、細部まできちんと創られた良作。
まさに「家族みんなが満足できる娯楽映画の王道」だったと思います。


新幹線大爆破

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  • 発売日: 2015/08/01
  • メディア: Prime Video

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