僕「いやあ、最近、東野圭吾はこの世の春を謳歌しているよねえ。『白夜行』はドラマ化されてバカ売れだし、『容疑者Xの献身』は直木賞を獲ってベストセラー確実だし」
Aさん「そうだよねえ。最近テレビにもよく出てるし」
僕「(たぶん直木賞でニュースとかにも出ているからかな)そうだねえ」
Aさん「でも私、あの人にあんな文才があるって思わなかったよ」
僕「えっ?」
Aさん「だって、いつも今田耕司と一緒に司会とかやってるのを観てると、そんなふうには見えないもの」
僕「そ、それって…東野幸治……」
Aさん「えっ?あの人じゃないの?ああ見えて凄い人なんだなあ、って感心してたのに」
活字中毒者には信じられない話なんだけど、当代きっての人気作家でも、世間的な知名度なんて、所詮こんなもののようです。
しかし、そんなふうに考えると、世間的に「認知」されている(名前を挙げたときに「ああ、あの人」と正しく顔を思い浮かべてもらえる)作家って、かなり少ないのかもしれませんね。あんまりメディアに露出したがらない人も多いですから。
名前を挙げてみれば、村上龍、椎名誠、筒井康隆、辻仁成、渡辺淳一、五木寛之、阿川佐和子、まあ、そんなものでしょうか。でも、この人たちの多くは、作家として現在は「最前線」にはいなかったり、作家になる以前から他のジャンルで活躍している人たちなのですよね。
そういう意味では、村上龍さんというのは、ものすごい人のような気がします(僕はあまり好きじゃないんですが)