琥珀色の戯言

3000冊以上の【書評】と500作以上の【映画感想】を、ちゃんと読んで、観て書いてきたブログです。話題になったあの本や映画の感想が、たぶんあります。新書、ノンフィクション、インターネット関連本が多め。

ドラゴンボール EVOLUTION ☆☆

内容(「Oricon」データベースより)
言わずと知れた鳥山明の世界的人気コミックを実写映像化した、衝撃のライブ・アクション超大作!集めるとどんな願いもかなうというドラゴンボールを狙うピッコロ大魔王の世界征服の野望を阻止するため、世界中に散らばる7つのドラゴンボールを集める旅に出た孫悟空が、ブルマや亀仙人達の助けを借り、ピッコロ大魔王と人類の未来をかけた最後の闘いに挑む…。

観終えての感想。
ああ、なんだかごくありきたりの格闘アクション映画だな……
ドラゴンボール』だと思わなければ、単なる「つまんない映画」なんですよこれ。

それでも、タイトルに『ドラゴンボール』がついてしまうと、世間の罵詈雑言にさらされてしまうのも、仕方がないかと。
どうしても期待が大きくなるからなあ……
一度は公開中止が噂されていたのですが、これは本当に「公開しなかったほうがよかったのでは……」と言いたくなる内容です。
ある意味、「有名マンガ・アニメ作品を、作品への愛情がないスタッフが実写映画化すると、こうなってしまうのか、ここまで酷くなるのか……」という、ひとつの「実例」として、学ぶべき作品なのかもしれませんが。

悟空は弱いし、ピッコロはもっと弱い。
戦闘シーンに迫力が全くなく、世界に7つしかないはずのドラゴンボールは、身近なところにゴロゴロ転がっています。
神龍を見て、思わず「ほうや〜よいこだねんねしな〜」と歌いたくなる、すばらしい特撮。
かめはめ波」を観ていると、どこの大学の自主製作映画なんだろう?と懐かしい気分になれます。
じいちゃんもなんとかしてやればいいのに……

もっとかわいそうなのは、続編をつくる気満々の(伏線を最後に準備していた)スタッフなんですけどね。
あの場面を観た人は、ほぼ100%、「この『ドラゴンボール』に続編なんてありえねえだろ!」とツッコミを入れたはず。

これを観ると、三池崇史監督の『ヤッターマン愛』に涙が出そうになってきますよ。

でも、実はこういう「ボロクソにけなされてもしょうがない作品」というのは、世間の人々のストレス解消に、けっこう役立っているのではないかな、とも感じるのです。

ドラゴンボール EVOLUTION(DVD)のAmazonでのレビュー
↑はもう、罵詈雑言合戦といった雰囲気です。
サマーウォーズ』の世界観に「僕には違和感がありました」と書いただけで、「そんな感想はおかしい!お前のための映画じゃねえ!」とか言われまくった僕からすると、

この映画はドラゴンボールという名だけのゴミ。いやそれ以下のヘドロだ。こんな物と比べるとヘドロの方が可哀想なぐらい。

この映画を見ようか見まいか迷っている皆さん。今すぐそのお金を投げ捨ててください。
2時間不快な思いをせずに済みます。
ドラゴンボールを見ない事で得た2時間と2000円、大切な自分の為に使ってください。

なんていうレビューが絶賛されているのを読むと、「賞賛される作品と否定される作品の二極分化」がネットでは激しくなってきているのではないかという気もするんですよね。
賞賛されるべき作品に対する否定的な意見や感想は存在すら許されず、否定されるべき作品は完膚なきまでに否定し、その作品に対する賞賛や擁護の「感想」すら、徹底的に叩き潰す。

BIG BROTHER IS WATCHING YOU.

作品そのものに対して毀誉褒貶があるのはしょうがないと思うのだけど、それに対する誰かの「感想」に対して、「そんなふうに感じるのはおかしい」とか言う人がけっこう多いのは、ちょっと怖い。

まあ、同じ時間とDVDレンタル料金を使うのであれば、『チェンジリング』や『ベンジャミン・バトン』を観たほうが良いんじゃないか、と僕も思いますけど。

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