琥珀色の戯言

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シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム ☆☆☆☆



ストーリー(あらすじ)


アーサー・コナン・ドイルの生み出した名探偵シャーロック・ホームズを主人公に、ガイ・リッチー監督、ロバート・ダウニー・Jr.主演で描くアクション「シャーロック・ホームズ」(2009)の続編。ヨーロッパ各地で連続爆破事件が発生し、ホームズは天才数学者で作家のモリアーティ教授こそが黒幕だと推理する。事件に関与していると見たアイリーンが姿を消し、「手を引かなければワトソンの命も狙う」とモリアーティから脅迫されたホームズは、事件解決の鍵となる女性シムを探しにフランスへ向かうが……。前作に続きジュード・ロウレイチェル・マクアダムスが共演するほか、シム役で「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」のノオミ・ラパスが参加。


参考リンク:映画『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』公式サイト


 2012年9本目の劇場鑑賞作品。
 日曜日の昼過ぎからの回を鑑賞したのですが、100人くらい入っていて大盛況でした。
 公開2週目ということで、少し小さめのシアターだったのですが、これなら、もっと大きなところで上映すればよかったのに。


 小中学生時代に『ホームズ』を読みふけった(といっても、ルブランの『怪盗ルパン』のほうが好きでしたが)僕としては、「これが『シャーロック・ホームズ』なのか?」と言いたいところはあるのですが、まあ、ホームズとワトソンの男二人の友情というか、腐れ縁(あるいは愛情?)みたいなものを中心に描いた、痛快アクション作品というのも「これはこれでアリ」のような気はします。
 宮崎駿監督はホームズを犬にしていましたからね。
 24時間頭の中で何かがダンスしている人なんだから。

 
 とにかく展開が速い映画で、ホームズとワトソン、そしてモリアーティ教授が何をやっているのか、意図がつかめないまま、どんどんストーリーは展開され、大爆破シーンの連発!
 鉄道内で銃撃戦が行われたり、車両が切り離されて炎上していてもそんなに騒ぎになったり、列車が止まったりもしませんし、ホームズはマンガのキャラクターのように不死身です。
 「謎解き」は、急にホームズがひらめいていくだけという、『インシテミル』方式。
 モリアーティ教授って、「悪の天才」とか言っているけど、やりたいことは単なる金儲けなのだろうか……
 そう考えると、ちっちゃいよね、なんかさ。
 次から次へとヨーロッパ各地の風光明媚な場所で展開されるアクションやオペラのシーンを観ていると、「これはもしかして、欧米の観客にとっては、あの『アマルフィ』みたいな感じの作品なのでは……」などと勘ぐってしまいます。
 もしかしたら、『アマルフィ』+『探偵はBARにいる』なのか?


 でも、この映画、「なんかよくわからないけど、退屈はしないし、ちょっとしたギャグがけっこう効いていて、なかなか面白い」のですよね。
 「ホームズとモリアーティ教授の頭脳戦」みたいなのを期待していた僕は、肩すかしをくらってしまいましたけど。
 というか、それなら最初からモリアーティを暗殺すればいいんじゃないのか?それはやっぱり「ルール違反」なのだろうか。


 ロバート・ダウニーJrのホームズ、僕はけっこう好きなんです。
 というか、ロバート・ダウニーJrが好きなので。
 ジュード・ロウの「真面目なんだけど、なんかネジが一本外れちゃうワトソン」も良い。
 原作通りの『シャーロック・ホームズ』と考えずに、19世紀末を舞台にしたアクション・アドベンチャー探偵物語だと割り切れば、かなり楽しい作品だと思います。
 今年観た映画のなかでは、『ミッション・インポッシブル4』とならぶ「面白い、でもまったくためにはならない映画」でした。
 もちろん、褒めてます。


 

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