琥珀色の戯言

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人のセックスを笑うな ☆☆☆


人のセックスを笑うな [DVD]

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【ストーリー】
19歳の美術学校生のみるめ(松山ケンイチ)。ある日、絵のモデルを20才年上の講師ユリ(永作博美)に頼まれ、その自由奔放な魅力に、吸い込まれるように恋におちた。友人の堂本(忍成修吾)に問いただされ、みるめは彼女との仲をうれしそうに告白するが、いつもつるんでいる仲間のえんちゃん(蒼井優)の顔は曇ったままだった。
初恋に有頂天のみるめだったが、実はユリは結婚していた――

なんだか、「すごく真面目に撮られたラブストーリー」でした。
みるめとユリが接するひとつひとつの場面がとても丁寧に描かれていて、「ああ、恋愛の空気感」ってこういうのだよなあ、と思いましたし、えんちゃんの「もどかしさ」も痛いほど伝わってくるし。

ただ、ひとつひとつのシーンをものすごくきめ細やかに描いているだけに、観ているとワンシーンがけっこう冗長に感じられたのも事実。「普通だったら、このシーンはこのへんでカットだろ」というところから、しばらくカメラが回り続けます。
その結果、ひとつひとつのシーンは魅力的でも、1本の「映画」としては、ちょっと流れが悪いというか、観ていてダレてしまうんですよね。「ああ、もうお前らがイチャイチャしているシーンを観るの疲れたよ。俺もヒマじゃないんだから、もっとチャッチャと話を進めてくれないかな〜」と。
たぶん、そういう「傍からは見ちゃいられないような恋愛のイタさ」を撮りたかったのだろうし、それはすごく成功しているんですけど、その一方で、137分通して観ると、正直あんまり「面白くない」というか「食傷する」。

永作博美松山ケンイチ蒼井優という豪華キャストは持ち味を出しているので(こういう映画で脇に回ってリラックスして演じているときの蒼井優さんが、僕はとても好きです)、3人のうち誰か1人でも「この人が出ていれば飽きない」のならば、観て損しない作品だと思います。

これ、普通に撮ったら、100分くらいのストーリーだよね。同じキャストで、そういう「商業映画あるいはトレンディドラマ的なテンポ」で撮られていたら、どんな作品になっていたのだろう?

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