琥珀色の戯言

3000冊以上の【書評】と500作以上の【映画感想】を、ちゃんと読んで、観て書いてきたブログです。話題になったあの本や映画の感想が、たぶんあります。新書、ノンフィクション、インターネット関連本が多め。

2012 ☆☆☆☆

参考リンク:映画『2012』オフィシャルサイト

3連休初日のレイトショーで鑑賞。
かなり宣伝に力が入っていたこと+公開初日ということもあり、120〜130人くらいの入りでした。

2012年に世界は滅亡する!
……って、「ノストラダムスの大予言」に懲りてないのかみんな……
と思いつつ観はじめたのですが、観ているうちに、僕にもようやくわかってきました。
ローランド・エメリッヒ監督にとっては、マヤ文明とかニュートリノとかはどうでもいいというか、まあとりあえず「地球が滅茶苦茶になり、人類を滅亡の危機に遭わせる理由さえあればいい」んですよね。
ストーリーなんてどうでもいい、というか、あんまりストーリーを真剣に考えると、「お前らは自分さえよければいいのか!」「いっそのこと人類絶滅しちまえ!」と腹が立ったり、「死にそうな人から順番に死んでいく」なんて『デイ・アフター・トゥモロー』から全然進化してないじゃないか!と、言いたくなってきます。
もしこういうシチュエーションになったら、役回りとしては最初に死にそうなのは僕なんじゃないかという気がするし。
実際、この映画、観ているうちに「まあ、ストーリーはどうでもいいから、もっとド派手にぶっ壊してほしいなあ。せっかく映画館で観ているんだし」って気分にどんどんなってくるんです。

この映画、前半の自然災害オールスターズvs主人公一家の対決が、最大の魅力です。
地震!地割れ!突風!噴火!火山弾!大津波!これでもかとばかりの大災害に襲われる主人公一家。しかしながら、主人公一家は、地割れは間一髪で逃れ、火山弾にも絶対当たりません。キャンプで偶然会った男は、いきなり大事な地図をくれるし。思わず、『たけしの挑戦状』かよ!と心の奥でツッコミを入れてしまいました。
だからといって、いきなり主人公が火山弾にあたってGAME OVERになるような映画を観たい人は少ないでしょうが。

それにしても、この映画の「破滅映像」はすごかった。
地割れでビルが倒壊し、津波で街が水没していくシーンなどは、怖いというより「すげえ!」と思わず笑みがこぼれてしまって困りました。
内容を考えると笑っちゃいけないんだろうけど、この主人公一家の「ギリギリ脱出シーン」の連発は、エメリッヒ監督は、自分で自分の作品のパロディをやっているようにさえ見えたんですよね。
「観客諸君、どうだ、どうせまたこういう同じようなのを俺がやると思ってたんだろ?でも、今回はもっとスケールのでかい大破壊スペクタクルを見せてやるぜ!」

しかしながら、この映画のあるシーンを観て、僕は、監督の気持ちがちょっとだけわかったような気がしたんですよ。
「評論家たちはこの映画を『映像で驚かすだけの内容のない作品』だと言うかもしれないが、この映画からなんらかの影響を受け、未来に引き継いでいく人たちもいるはずだ」
「また人類破滅モノかよ!」と言われながら「売れる作品」を作り続けるのは、それはそれで結構つらいのかも。

前半の世界破滅シーンに比べると、後半は予算がなくなったのか、いきなり『ポセイドン・アドベンチャー』になってしまう(というか、飛ばないのかあれは!)のも御愛嬌。
ある意味「映画館の大スクリーンで観る」ことに、これだけの価値がある作品はめったにありません。逆に、家の普通のサイズのテレビで観るくらいなら、観ないほうがマシかも。
せっかくだから、大スクリーンで迫力のある映像を観たい(ストーリーはさておき)、という人にはお薦めの作品です。難点としては、ちょっと上映時間が長いかな……(150分オーバー)


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