琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

パパも守ってくれるから

2歳半の息子が、昨日のお昼に、こんなことを言っていたそうだ。
地震があったら、家の壁も崩れるかなあ」
今回の震災に関しては、リアルタイムで映像を見るだけでも小さな子どもにとってはトラウマになるかもしれないけど、まだギリギリ物心がつく前くらいの時期だし、よくわからないまま忘れてしまってくれるのではないか、と思っていたのだけれど、子どもは子どもなりにいろんなことを感じているらしい。


妻がそのとき、「もし壁が崩れてきても、ママが○○くんを守るからだいじょうぶだよ」と答えたら、息子は、
「うん、パパも守ってくれるからだいじょうぶ!」と言っていたと教えてくれた。


たぶんこの子はいつか、自分がそんなことを言ったことなど忘れて、父親に反抗したり、無視したりするようになるのだろう。
でも、いま、この瞬間だけでも、息子が僕を信頼してくれている、ということが、なんだかすごく嬉しくて。
ああ、僕なんかでも、生きている価値があったなあ、って。


何があっても守れるかは、正直、わからないし、自信もない。
それでも、こうして誰かひとりにでも、一度でも「あなたが守ってくれるからだいじょうぶ」と言われたことがある人生というのは、どんな悲しい終末を迎えたとしても、そんなに悪いものじゃないような気がする。
今回の災害で亡くなった人たちにも、きっと、生きていてよかったな、という、こんな瞬間があったのではないかと僕は思いたい。

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