琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

それなりに有名な作家の月収

'07/4/24号の『週刊SPA』を読んでいたら、中原昌也さんの『エーガ界に捧ぐ』という連載コラムにこんな記述が。

 先日、僕の持つ数少ないレギュラー連載誌からギャラ引き下げを要求され、降板が決定した。僕のようなファンの少ない(僕の仕事に真っ当な金を払いたくないという人たち……「中原の本など図書館やブックオフでいいや」という読者に、僕は支えられて何とかこの世界に存在している)人間には、つまり、確実に金を生まない書き手などには、くれてやる金はない、というわけだ。
 こういう主張をUSENのような大企業がするようになった、というか、もう結構前からそんな風潮であるのは知っていたが。経済の合理性に基づいた制裁は、着々と進んでいるのをまた体感した。これで僕の月収は30万円台から20万円台に下落。もうどうにもならない。あるのは、ただどうしようもない貧困と孤独だけ。
 こんな状態からは、とてもじゃないが普通の人々が「感動しました」などとアホ面さげて感謝されるような作品など生み出せるわけがないに決まっている。せいぜい、石原慎太郎だけは今回当選しないでください、と神にすがる思いで祈るだけだ(編集注:4月7日現在)

 どこまでネタなのかわからないのはいかにも中原さんらしいのですが(少なくとも「石原都知事への呪詛の言葉だけはガチだと思われます)、中原さんくらいのそれなりに名前が売れている(芥川賞候補になったことがある)作家でも、「月収20万円台」というのは、さすがにちょっと驚きました。これもネタ……っぽくないんだよなあ……
 作家というのは、本当に「儲からない」仕事みたいですね。ごく一握りの「超人気作家」を除いては……

 ところで、↑の記述の中の

 僕のようなファンの少ない(僕の仕事に真っ当な金を払いたくないという人たち……「中原の本など図書館やブックオフでいいや」という読者に、僕は支えられて何とかこの世界に存在している)人間には、つまり、確実に金を生まない書き手などには、くれてやる金はない、というわけだ。

 って、どういう意味なのでしょうか? なんとなくわかるような気もしたけど、やっぱりよくわからない……

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