琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

『琥珀色の戯言』 BOOK OF THE YEAR 2013

今年も残り少なくなりました。
恒例の「今年僕が面白いと思った本ベスト10」です。


いちおう「ベスト10」ということで順位はつけていますが、ジャンルもまちまちですし、どれも「本当に多くの人に読んでみていただきたい本」です。
(ちなみに、このブログで2013年中(12/29まで)に感想を書いた本は、306冊。ちなみに去年は241冊、一昨年は155冊だったので、かなり増えました。
あらためて確認すると、自分で意識している以上に「感想に特化したブログ」になってきているみたいです。
そりゃあ、そんなに「炎上」しないよなあ、と。




まず、10位から6位まで。


<第10位>想像ラジオ

想像ラジオ

想像ラジオ


Kindle版もあります。
[asin:B00C0NTKFG:detail]

内容紹介
かつてない大反響を呼んだ、いとうせいこう、16年の沈黙を破る新作小説。


内容(「BOOK」データベースより)
耳を澄ませば、彼らの声が聞こえるはず。ヒロシマナガサキ、トウキョウ、コウベ、トウホク…。生者と死者の新たな関係を描いた世界文学の誕生。

この本の詳しい感想はこちらです。


「生きていること」に喜びとともに、ほんの少し後ろめたさを感じてしまうから(災害でもそう感じるのはおかしいのだけれど、おかしいからといって、打ち消せるようなものでもなくて)、かえって、「死者の声」「現場の声」に耳を傾けることに臆病になってしまう。でも、そうやって知ろうとせずに「わからなくなってしまう」からこそ、さらに「怖さ」や「不安」は増していく。
その断絶が、死者や現地の人々との「壁」をつくり、反発さえしてしまう。


これは、いま日本で起こっていること。
いやたぶん、人間が「死」を理解するようになってから、ずっとずっと続いてきたこと。


ちょっと「言葉にしすぎ」な小説ではあるのです。
でも、そういう「不格好さ」が、この作品の魅力なのだと思います。



<第9位>企業が「帝国化」する


Kindle版もあります。

内容(「BOOK」データベースより)
大ヒット商品の発売を機に大きく変貌を遂げた米アップル社を内側から見てきた著者が、独自の視点でアップル、グーグル、マクドナルド、エクソンモービルなどの巨大企業を分析。一人勝ちをする仕組みを創り上げながら、産業やビジネス、消費の在り方を根底から変え、私たちの生活に影響を与える「私設帝国」とも呼べる企業たち。これらの帝国が支配する新しい世界のすがたを明らかにし、企業が構築するさまざまな仕組みの中で、私たちはどのようにそれらに対応し、生きていくかを考える近未来の指南書。


この本の詳しい感想はこちらです。


……たぶん、僕たちはもう、「企業帝国」に負けているのです。
中国や韓国は、「わかりやすく設定された、ダミーの敵」なのかもしれません。
いや、それでも「飢えるよりはマシ」だし、「隣人どうしで殺し合う、アフリカや東欧の国よりは、はるかに幸福」なのだろうか……



<第8位>本にだって雄と雌があります

本にだって雄と雌があります

本にだって雄と雌があります


Kindle版もあります。
[asin:B00C186G02:detail]

内容紹介
旧家の書斎に響く奇妙な羽音。そこでは本たちが「結婚」していた! 深井家には禁忌(タブー)があった。本棚の本の位置を決して変えてはいけない。九歳の少年が何気なくその掟を破ったとき、書物書物とが交わって、新しい書物が生まれてしまった──! 昭和の大阪で起こった幸福な奇跡を皮切りに、明治から現代、そして未来へ続く父子四代の悲劇&喜劇を饒舌に語りたおすマジックリアリズム長編。第3回Twitter文学賞国内篇第1位!


この本の詳しい感想はこちらです。


この『本にだって、雄と雌があります』は、すごく情報量が多い作品です。
ひとつの段落のなかに、いくつも「仕掛け」があって、読みながら、「こんなにたくさんのネタを、一冊の本を書くために使うなんて、もったいない」とか考えていました。
そして、日頃「読みやすい本」を選びがちにな僕にとっては、「すごいんだけど、読むのが大変な本」でもあったのです。
でも、この本に詰め込まれた「本に対する蘊蓄」や登場人物たちの不思議で幻想的な体験(読んでいて、ドラえもんの『ぞうとおじさん』のエピソードを思いだしてしまいました。もちろんこれも元ネタは『かわいそうなぞう』です)を読み進めていくうちに、なんだかこの世界にすっかり取り込まれたような気分になったのです。



<第7位>謎の独立国家ソマリランド

謎の独立国家ソマリランド

謎の独立国家ソマリランド

内容紹介
西欧民主主義敗れたり! ! 著者渾身の歴史的<刮目>大作 終わりなき内戦が続き、無数の武装勢力や海賊が跋扈する「崩壊国家」ソマリア。その中に、独自に武装解除し十数年も平和に暮らしている独立国があるという。果たしてそんな国が存在しえるのか? 事実を確かめるため、著者は誰も試みたことのない方法で世界一危険なエリアに飛び込んだ──。世界をゆるがす、衝撃のルポルタージュ、ここに登場!


この本の詳しい感想はこちらです。


荒っぽくて、強欲、傲慢!
 こういう人たちが、うまくバランスをとりながら、十数年も平和と民主主義を維持しているのが「ソマリランド」なのです。
 「海賊国家」プントランドや、「リアル北斗の拳」の南部ソマリアと、そんなに人々の気性は変わらない。
 この本のなかには、むしろ「おとなしくずっと我慢してきた人たち」のほうが、機会を与えられると、残酷きわまりない復讐を行うことがあることも紹介されています。


 むしろ、お互いがライオンであるからこそ、傷つけあわないように厳格な「ルール」をつくっているんですよね。
 まあ、「厳格」とか言いながら、ほとんどの人がカート依存みたいになっているわけで、平均的な日本人である僕としては、「それじゃダメだろ……」とか、言いたくもなるんですけど。
 高野さんは、一緒にカートやりながらインタビューをして、ソマリ人たちの言葉を引き出していくのだものなあ。



<第6位>ドアの向こうのカルト

ドアの向こうのカルト ---9歳から35歳まで過ごしたエホバの証人の記録

ドアの向こうのカルト ---9歳から35歳まで過ごしたエホバの証人の記録

内容(「BOOK」データベースより)
内容紹介:九歳の時に母親の入信をきっかけに家族全員がエホバの証人となり、25年間の教団生活の後に親族一同が教団を抜けるまでのドキュメンタリー手記。著者は子供の頃からロンドン、ロスアンジェルス、ニューヨーク、ハワイ、日本での生活経験を持つ。エリート銀行員の妻であった母親が「家族のために」と良かれと思い聖書の勉強をエホバの証人たちと始める。しかしやがて教団の厳しい規則が家族一同の生活を支配するようになる。元信者ならではの目線で書かれており、教団の実態、教団信者の内情がリアルに克明に描かれている。


この本の詳しい感想はこちらです。


この本、『エホバの証人』の元信者が、9歳のときから25年間にわたる「信仰生活」そして、信仰を捨て、周囲の人たちを説得し、「日常」を取り戻していくまでのことが、かなり克明に書かれています。
こういう本は、「洗脳から抜け出した人」が、教団への怒りをこめて書いているものが多いのですが、著者は、かなりフラットに、そして、信仰していた当時の気持ちに正直に向き合っています。


著者は、『エホバの証人』を断罪しようとしているのではなく、「自分が人生で見てきたこと」をそのまま写し取ろうとしているように思われます。
カルト宗教の信者なんて、日々怪しげな集会を行って、世間一般の人々を「洗脳」しようとしている「おかしな人々」であるというイメージが持たれがちなのですが、実際は外部からみると「おとなしい、礼儀正しい人々」であることが多いのです。
内心では「信者以外はサタンの手先」だと思っているとしても。



続いて、1位〜5位です。


<第5位>4522敗の記憶 ホエールズ&ベイスターズ 涙の球団史

4522敗の記憶 ホエールズ&ベイスターズ 涙の球団史

4522敗の記憶 ホエールズ&ベイスターズ 涙の球団史

内容紹介
横浜スタジアムの脇を流れる大岡川で産湯をつかった著者が放つ、愛と笑いと涙の大洋ホエールズ&横浜ベイスターズ球団回想録。
平松政次遠藤一彦高木豊などホエールズ時代の主力選手はもちろん、石井琢朗谷繁元信鈴木尚典佐々木主浩、といった伝説の1998年の優勝メンバー、内川聖一古木克明木塚敦志といった“暗黒期"を支えた主力選手たちなど、総計30名を超える関係者へのインタビュー取材を敢行。
あの横浜スタジアムに、再び選手の歓喜の声とファンの大喝采が帰って来る日は来るのだろうか。
弱小球団ベイスターズとそれを愛するファンに捧ぐ、渾身の一冊。
これは、球団創設以来、2012年までで「4522敗」も喫してきた大洋&横浜を総括する一大叙事詩であり、そして多くの敗戦と奇跡のような一瞬の中に生きた、選手たちとファンの群像劇だ!


この本の詳しい感想はこちらです。


この本の最後、「ハマの番長」こと三浦大輔投手の言葉、そして、中畑監督の話を読んで、僕は本当に胸が熱くなりました。

「またしてもパフォーマンス目当ての外様監督か」「プロが精神面ばかりを問題にしていたらまた最下位だよ」「結局、どんな野球をやりたいか見えてこない」
 どこもかしこもノムさんも、中畑に対してはそんなネガティブな見方がほとんどだった。
 しかし、1年目のシーズンがはじまって見方が180度変わった。
 いつも通りなら、選手のミスを嘆き、戦力が足りないことをぼやき、気が付けば、ベンチからは誰もいなくなってしまうほど空気が悪くなっていたのだが、中畑清は、どんなに負けが込んでも、これまで多くの監督が体験したような、黒星の闇に取り込まれることはなかった。
 どんなに負けても指揮官自ら全力で悔しがり、「前を向け、声を出せ」と選手を鼓舞し続けた。どんなに内容のない惨敗でも試合後のインタビューを拒否することもなかった。
 スタンドで、キャンプ地で、宿泊先のホテルで、街角で、1人でもファンがいれば足を止めてサインに応じた。この人のチームを変えようとする気持ちは本物だった。
 ある生え抜きのコーチがこんなことを呟いていたのが印象的だった。
「中畑さんは本物のスーパースターだよ。ダメなものはダメと言うし、嘘がないから人を引っ張っていける本当に凄い人だと思う」

 著者は実際に中畑監督本人にもインタビューしています。
 そのなかで語られている中畑監督の「覚悟」を読んで、僕は「中畑さん、元気なだけがとりえのパフォーマンス監督だと、バカにしていてすみませんでした」と心の中で謝りました。
 頑張れ!ベイスターズ!!(ただし、カープ戦以外で)



<第4位>自殺

自殺

自殺

内容紹介
母親のダイナマイト心中から約60年――衝撃の半生と自殺者への想い、「悼む」ということ。伝説の編集者がひょうひょうと丸裸で綴る。笑って脱力して、きっと死ぬのがバカらしくなります。


「キレイゴトじゃない言葉が足元から響いて、おなかを下から支えてくれる。また明日もうちょっと先まで読もうときっと思う」――いとうせいこうさん
「優しい末井さんが優しく語る自殺の本」――西原理恵子さん
大人気連載、ついに書籍化!


世の中、自殺について醒めているような気がします。
おおかたの人は自分とは関係ない話だと思ってるんでしょう。もしくは自殺の話題なんか、縁起悪いし、嫌だと目を背けてる。
結局ね、自殺する人のこと、競争社会の「負け組」として片づけてるんですよ。
死者を心から悼んで、見て見ぬふりをしないで欲しいと思います。
どうしても死にたいと思う人は、まじめで優しい人たちなんです。(「まえがき」より)


この本の詳しい感想はこちらです。


 末井さんというのは不思議な人です。
 「自殺しようとする人たち」には、とても優しい。
 その一方で、長年連れ添った夫人と、ちょっとしたきっかけで別居し、W不倫の女性と同居したまま戻らなかった。
 ギャンブル好きで、先物取引でとんでもない額の借金をつくってしまうけれど、お金がなければないで、それなりに生きていける。
 キリスト教を信仰しているのだけれども、飲む打つ浮気するの三拍子。
 すごく世俗にまみれた生きかたをしているのに、ほんとうの「聖人」というのは、もしかしたら、こんな感じの人なのかな、とか、考えてしまうのです。



<第3位>統計学が最強の学問である

統計学が最強の学問である

統計学が最強の学問である


Kindle版もあります。

統計学が最強の学問である

統計学が最強の学問である

あえて断言しよう。あらゆる学問のなかで統計学が最強の学問であると。
どんな権威やロジックも吹き飛ばして正解を導き出す統計学の影響は、現代社会で強まる一方である。
ビッグデータ」などの言葉が流行ることもそうした状況の現れだが、はたしてどれだけの人が、その本当の魅力とパワフルさを知っているだろうか。


本書では最新の事例と研究結果をもとに、基礎知識を押さえたうえで統計学の主要6分野
◎社会調査法
◎疫学・生物統計学
◎心理統計学
データマイニング
テキストマイニング
計量経済学
を横断的に解説するという、今までにない切り口で統計学の世界を案内する。


この本の詳しい感想はこちらです。


 世の中には、「ネットで副作用が出た人の経験談を読んだ」とか「隣のおばさんが効いたと言っていた」というような理由で、もっときちんとしたデータがネットで検索しただけで得られるようなものを「良い」あるいは「悪い」と判断してしまう人って、けっこう多いんですよ。

 
 現代社会を生きるうえで、必要最低限な「データの読み方」を知るうえで、現時点では最良の入門書のひとつだと思います。
 「自分は文系だから、関係ないんじゃない?」って言う人にこそ、ぜひ、読んでおいていただきたい本です。
 2〜3時間で読めるし「統計学をつくってきた人たちの物語」としても、かなり面白いですよ。



<第2位>英国一家、日本を食べる

英国一家、日本を食べる (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ)

英国一家、日本を食べる (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ)

イギリスの「食いしん坊」が服部幸應、辻芳樹 から饗されたご馳走とは? ~食べあるきスポット~東京・両国「吉葉」、銀座「壬生」、新宿「樽一」「忍者屋敷」、日本橋「タパス モラキュラーバー」、「ビストロSMAP」収録スタジオ、代々木・服部栄 養専門学校/新横浜「ラーメン博物館」/札幌「ラーメン横丁」/京都・西洞院「麩嘉」、東山「菊乃井」「いづう」、南禅寺「奥丹」、伏見「玉乃光酒 造」、貴船「ひろ文」/大阪・道頓堀「ぷれじでんと千房」「だるま」、九条「大阪味噌醸造」、北新地「カハラ」、池田「インスタントラーメン発明記念 館」、阿倍野・辻料理師専門学校/福岡・博多「一蘭」「ふくちゃんラーメン」……他、多数収録


この本の詳しい感想はこちらです。


著者の目を通してみると、日本で暮らしていると「そういうもの」だと思っていることが、実はすごい工夫であるのではないか?と価値観が揺さぶられてきます。

 僕にとって、バーベキューはいつも心配の種だ。肉はたいてい焼けすぎか、生焼けか、焦げているかのいずれかで、ときにはその3つがそろっていることもあり、普通にオーブンで焼くのに比べると概してできがよくない。けれども日本人は、他のどの国よりも炭火の扱いに長けているうえに、単純ながら画期的な工夫をしている――食材を小さくしているのだ。

ある焼き鳥屋での著者の述懐ですが、なるほど、「食材を小さくすること」も、美味しくするための「工夫」なのですよね。
僕などは「もっと肉が大きいといいのになあ」なんて、つい考えてしまいますが、焼き鳥は、あの大きさを活かしての調理法なのです。


そして、この本を読み「日本の食文化」を誇りに思いつつも、その一方で、「日本人だから、日本食を知っている」というのは、ひょっとして「錯覚」なのではないか、とも感じました。



<第1位>七帝柔道記

七帝柔道記

七帝柔道記


Kindle版もあります。

内容紹介
青春文学の金字塔ついに刊行!


「このミステリーがすごい! 」大賞出身の小説家で、「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」で人間の懊悩を書き2012年の大宅賞新潮ドキュメント賞をダブル受賞した増田俊也が、圧倒的な筆力で描く自伝的青春群像小説。
主人公は、七帝(ななてい)柔道という寝技だけの特異な柔道が旧帝大にあることを知り、それに憧れて2浪して遠く北海道大学柔道部に入部する。そこにあったのは、15人の団体戦、一本勝ちのみ、場外なし、参ったなし、という壮絶な世界だった。
かつて超弩級をそろえ、圧倒的な力を誇った北大柔道部は連続最下位を続けるどん底の状態だった。そこから脱出し、なんとしても七帝柔道での優勝を目指し「練習量が必ず結果に出る。努力は必ず報われるはずだ」という言葉を信じて極限の練習量をこなす。
東北大学東京大学名古屋大学京都大学大阪大学九州大学、ライバルの他の七帝柔道の6校も、それぞれ全国各地で厳しい練習をこなし七帝戦優勝を目指している。そこで北大は浮上することができるのか。
偏差値だけで生きてきた頭でっかちの青年たちが、それが通じない世界に飛び込み今までのプライドをずたずたに破壊され、「強さ」「腕力」という新たなる世界で己の限界に挑んでいく。
個性あふれる先輩や同期たちに囲まれ、日本一広い北海道大学キャンパスで、吹雪の吹きすさぶなか、練習だけではなく、獣医学部に進むのか文学部に進むのかなどと悩みながら、大学祭や恋愛、部の伝統行事などで、悩み、苦しみ、笑い、悲しみ、また泣き、笑う。そしてラストは。性別や年齢を超えてあらゆる人間が共有し共感できる青春そのものが、北の果て札幌を舞台に描かれる。


この本の詳しい感想はこちらです。


この作品、本当に「アツい」。暑苦しいほどアツい。
そして、滅法面白い。
僕は体育会系とは極北の世界を生きてきた人間だし、彼らの「独善性」にはずっと反感を抱いてきたはずなのに。
僕にとっての体育会系とは、もしかしたら、「憧れ」だったのだろうか、なんてことまで、考えてしまいました。
少なくとも僕の大学時代には、ここまで濃密な「物語」はありませんから。
(文化系には文化系なりの「物語」もあるのですけど)


「スポーツ小説」「青春小説」なんて、生理的に受けつけない、という人でなければ、ぜひ一度読んでみてください。
古臭いし、理不尽だし、せっかく北大に入ったのなら、勉強しろよ……とも思う。
でも、なんだかすごく羨ましくもあるのは、なぜなんだろうか?




というわけで、『琥珀色の戯言』の2013年のベスト10でした。
僕自身の読書傾向としては「物語」を比較的好んで読んだ気がします。
そして、今年はとくに良質の、というか面白い物語が多かった。
1位の『七帝柔道記』をはじめとして、ベスト10に小説が3つ入りました。
あらためてみてみると、例年に比べて、ややエンターテインメント寄りのランキングになっていますね。
バリエーションも豊富だし。


あと、電子書籍化されている本もだいぶ増えているのですが、けっこう分厚くて、「電子書籍だったら持ち歩けるのに」と思うような本にかぎって、紙しかなかったりするんですよね。
たとえば『ソマリランド』とか……『本の雑誌社』さん、電子書籍はダメですか?


おそらく、来年も「本の感想メインのブログ」になると思います。
たいしたおもてなしもできませんが、どうぞよろしく。

アクセスカウンター