バーテンダーとして働く、ネイサン・ドレイク(トム・ホランド)。器用な手さばきをトレジャーハンターのビクター・サリバン(マーク・ウォールバーグ)に見込まれた彼は、一緒に50億ドル相当の財宝を探さないかと持ち掛けられる。サリバンが消息を断った兄について知っていることもあり、行動を共にするネイサン。財宝を狙うサンティアゴ(アントニオ・バンデラス)率いる組織との争奪戦の末、二人は手掛かりとなる十字架を手にする。
2022年6作めの映画館での鑑賞です。
平日の夕方からの回で、観客は5人。
プレイステーションで人気のゲームの映画化、ではあるのですが、僕は『アンチャーテッド』シリーズは全くプレイしたことがないのです。いや、何作か持ってはいるんですけどね。けっこう長い間、積みっぱなし。
なので、原作というか、テレビゲームと比較してどうこう、というのはわかりません。
ただ、この映画だけ観た感想としては「ゲーム未プレイでも十分楽しめる、潔いほど『エンターテインメント』にステータス全振りの作品」でした。
僕が『ダ・ヴィンチ・コード』とか『ナショナル・トレジャー』のような「宝探し映画」がけっこう好きなこともあって、すごいテンポで謎が解けていく展開に「これで解けるなら、誰かとっくの昔に気づいていただろう!」とか「歴史的にものすごく貴重な遺物をこんなに雑に扱うのか!バカバカしくて笑っちゃったじゃないか!」と内心ツッコミを入れながら、ニヤニヤしてしまいました。
あと、映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』の影響の大きさも感じます。
あの映画までは、「海や海賊を題材にした作品」はコケると言われていたんですよね。
ケビン・コスナーも『ウォーターワールド』で壮絶に(興行的に)やられていましたし。あの映画自体は、僕は嫌いじゃないというか、けっこう好きだったんですが。
この『アンチャーテッド』、原作がテレビゲームということもあるのか、リアリティとか複雑な心理描写よりも、テンポの良さとか奇想天外なシーンを遠慮なく追求しているのです。
トム・ホランドのバーテンダー姿やトレジャーハンターとしての成長、「いいひと」っぷり(けっこう悪いこともしているんですけどね。どうしても『スパイダーマン』のポジティブなイメージで見てしまうところもあります)も見どころで、けっこう身体も鍛えているし、なんでもできる人なんだなあ、と感心してしまいました。
マーク・ウォールバーグとアントニオ・バンデラスの存在感もさすが、ではあるのですが、バンデラス、どうしてこうなった……『デスペラード』好きだったのに……
まあ、『デスペラード』も1995年公開だからなあ……
前述したように、原作ゲームファンにとってどうか、というのは僕にはわからないのですが、原作を知らなくても楽しめる、かなりよくできた娯楽映画だと思います。
もしかしたら、原作ファンは「こんなの違う!」って言うかもしれないけれど。