琥珀色の戯言

3000冊以上の【書評】と500作以上の【映画感想】を、ちゃんと読んで、観て書いてきたブログです。話題になったあの本や映画の感想が、たぶんあります。新書、ノンフィクション、インターネット関連本が多め。

『シティ情報Fukuoka』vs『九州ウォーカー』

情報を買わずに立ち読み〜角川の圧力に屈したシティ情報〜[1]
http://www.data-max.co.jp/2007/03/_4_28.html

情報を買わずに立ち読み〜角川の圧力に屈したシティ情報〜[2]
http://www.data-max.co.jp/2007/03/_5_21.html

 『シティ情報Fukuoka』vs『九州ウォーカー』を見てきた僕にとっては、非常に興味深い記事でした。北部九州在住の僕は、『シティ情報Fukuoka』の「手作り感」や「情報の精度」「読者との距離感」に好感を持っていたので、『シティ情報Fukuoka』が負けてしまったのはけっこう悲しかったのです。実際、同じ九州在住とはいえ、北部九州に住んでいる人間にとっては鹿児島や熊本の情報って、あんまり役に立つことはありませんしね。記事で紹介されている店も「えっ?」って思うようなところがけっこうあったし。
 この2誌の勝負を分けたのは、この記事に書かれているように、「角川書店の強気(というか強引)な販売戦略」と「チケット予約システムの差」にあったような気がします。『シティ情報Fukuoka』のコンサートチケットの予約システムって、人気のコンサートの場合は近くの「チケットぴあ」とかに予約券を切り取って持っていく、というのが大部分だったのですが、それってやっぱり「電話1本で予約できる」という『九州ウォーカー』のローソンチケットの予約システムに比べたら、かなりめんどくさかったんですよね。福岡の中心部で働いているわけではなく、昼休みが確実に取れるわけではない僕(そして多くの社会人たち)にとってはとくに。まあ、お昼休みが取れる研究室勤務のときは、逆にその「めんどくささ」を逆手にとって、かなりの難関チケットを何度も手に入れることができたのですけど。結局、チケットって発売日に近づくほど競争率が高く、手間がかかるようになるものだし。ローソンチケットって、全部自動応答で誰とも喋らずにチケット予約ができるのですが、ぴあの場合は電話での先行予約でもオペレーターの人と話さなければならなかったりして、ちょっと面倒なことも多かったし。
 結局、狭い地域限定の情報誌では「チケット先行予約」というのは非常に重要なコンテンツなので、そこで差がついてしまったことが、この2誌の勝負を分けてしまったような気がします。

 しかし、『九州ウォーカー』、創刊当時はものすごく分厚くてチケット予約も豪華だったのに、『シティ情報Fukuoka』を追い落としたあとの『九州ウォーカー』は、どんどん紙数も内容も薄くなっていく一方です。たぶん、『九州ウォーカー』を作っている人たちというのは、『シティ情報Fukuoka』のスタッフほどには、「九州」への愛着は無いんじゃないかなあ。彼らは「情報誌作りのエキスパート」であって、現在の担当地域が九州、というだけで。こんなふうにして、大手の豪腕で地域密着型のタウン誌が潰れていくのは、とても寂しい話です(逆に、『九州ウォーカー』があまりに「福岡偏重」になってしまっているために、僕の地元の田舎のタウン情報誌などは、細々とながらも生きながらえていたりもするのですけど)。
 

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