琥珀色の戯言

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ドラえもん のび太の新魔界大冒険 7人の魔法使い ☆☆☆☆


内容解説
「地球を悪魔族から守るため、魔法使いたちが立ち上がる!!」
のび太が「もしもボックス」でつくった魔法世界。だが、夢いっぱいで楽しいはずの魔法世界は、魔界星の悪魔族に狙われていた。
つぎつぎとおこる怪事件。ドラえもんたちは、悪魔族と戦うことを決意する!!

 僕は「旧作」の『魔界大冒険』はリアルタイムで観たんですよね。
 このリメイク版、今回テレビで初めて観たのですが、予想外に面白かったです。
 旧作を観たのは20年以上も昔なのに、けっこう覚えているものだな、とも思いましたし。

 この『魔界大冒険』で秀逸なのは、なんといっても導入部のインパクトです。最初にドラえもんのび太の石像が出てきて、それを本人たちが見つけてひたすら気味悪がるというのは、子供心(っていうほど観たときは「子供」じゃなかったのですが)に「これ、いったいどういうことなんだろう……」とものすごく先の展開に期待してしまったことを覚えているんですよね。
 このリメイク版の脚本は、作家の真保裕一さんが書かれているそうなのですが、真保さんは元シンエイ動画のスタッフだったそうで、「マンガ的な面白さを消さずに、ドラえもん(映画)の世界における『のび太の優しさ』とか、『勇気の大切さ』がうまく描かれています。
 そして、このリメイク版の美代子さんを見て、そういえば、僕も「自分よりちょっと年上のお姉さん」だった美代子さんに、旧作ではちょっとドキドキしたものだったな、と思い出しました。あのネコ姿もいいんですけどね。

 僕が旧作で最も記憶に残っていた

「あなた魔法が使える? 悪魔と戦える? ここで二人とも捕まったら、誰が地球を守るのよ!」

 という美代子さんのセリフをもう一度聞けたのも嬉しかったです。
 いや、地球云々じゃなくて、美代子さんはのび太を助けたかったのだと思うし、言葉が厳しいだけに、美代子さんの覚悟と優しさ、そして強さがものすごく伝わってくるんですよね。
 こういう「大人の優しさ」ってあるんだなあ、と旧作を観たときには、すごくジーンとしたものです。

 ラストのまとめ方も心地よかったですし、このリメイクは良いなあ、と思いました。真保裕一の『ドラえもん』、そして『魔界大冒険』への愛着が伝わってきましたよしっかりと。
 ところで、今回のテレビ放映、3時間も枠を押さえておきながら、ちょっとCM&カットされた場面多すぎなのでは……

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