琥珀色の戯言

【読書感想】と【映画感想】のブログです。

「ドリーム競馬」を語る(あるいは優雅で感傷的な高橋源一郎論)

山田雅人の司会の問題点(by「昨日の風はどんなのだっけ?」)
http://d.hatena.ne.jp/toronei/20060924/D

 僕もずっとあの「中京発ドリーム競馬」を観させられているのですが、山田雅人さんのあの司会は本当に勘弁してほしいです。あの人の喋りを聞いていると、なんだか「故人と一面識もないのに延々と告別式で演歌歌手の司会のようにお涙頂戴の内容を喋り続けている葬儀社の人」を思い出してしらけまくってしまうのです。あの人は絶対に「自分は名司会者だ」と思い込んでいるのだろうけど、その過剰な自意識が視聴者にひしひしと伝わってくるのがなんとも聞いているほうが恥ずかしい。

 ところで、僕が住んでいる九州では、小倉開催のときには「小倉版ドリーム競馬」になるのですけど、このときの司会が高橋源一郎さんなんですよね。それで、源さんの司会っていうのは、なんというか馬への愛情というよりは、ギャンブルおやじそのものなのです。荒れるローカルの小倉競馬ってこともあるのでしょうが、狙い馬もみんな穴っぽいところばかりだし、レース後には視聴者からも当たり外れがクリアカットにわかるという、司会をしに来たのだが、自分が競馬をしにきたついでに司会もやっているのかわからないような司会っぷりです。いや、僕は高橋源一郎という人そのものが好きなので、毎週面白く観てはいるのですけど、全く高橋源一郎という人に対する予備知識が無い人が観たらどうなのか、非常に不安でもあるのです。けっこう長い間司会をされていますから、とりあえず大丈夫なんだよね、きっと。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E6%A9%8B%E6%BA%90%E4%B8%80%E9%83%8E
↑のWikipediaにも「同じ天才高橋でも、高橋留美子高橋源一郎では売り上げ部数に 300 倍もの差異がある」というネタが紹介されていますが、作家としてもそれこそ「日本を代表する現代作家のひとり」だし、文学評論においても間違いなく日本のトップクラスにいる人なんですけどね(そういえば、綿矢りさの『インストール』文庫版の解説も書いていました。ちなみに金原ひとみの『蛇にピアス』の解説は村上龍氏)。

さようなら、ギャングたち (講談社文芸文庫)

さようなら、ギャングたち (講談社文芸文庫)

 それにしても、ローカル版の「ドリーム競馬」は杉本清さんと水野麗奈さんが出ていないので淋しい。

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