琥珀色の戯言

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犯罪者の一族に生まれたビリー(レオナルド・ディカプリオ)は、自らの生い立ちと決別するため警察官を志し、優秀な成績で警察学校を卒業。しかし、警察に入るなり、彼はマフィアへの潜入捜査を命じられる。一方、マフィアのボス、コステロジャック・ニコルソン)にかわいがられて育ったコリン(マット・デイモン)は、内通者となるためコステロの指示で警察官になる。 (シネマトゥデイ

今年度のアカデミー賞で、作品賞、監督賞を受賞した作品。
僕は基本的に映画はアカデミー賞、本は直木賞芥川賞作品はとりあえずおさえておきたいというミーハーな男なので、旅行などもあって出遅れてしまったこの作品ですが、なんとか地元の映画館での最終上映日(しかも最終上映回)に間に合いました。館内にたどり着いたときには、もう予告編が流れていたくらいギリギリでセーフ。

この作品、香港映画『インファナル・アフェア』のハリウッド的リメイクで、各所で「劣化コピー」「テーマが継承されていない」などの批判もあるのですが、僕はけっこう面白かったです。2時間半飽きずに観られるサスペンスドラマというのは、そうはないですし。トニー・レオン好きなので、この映画の場合「いかにも悪い人っぽく見える」ディカプリオよりも、哀愁の感じられるトニー・レオンのほうがいいかな、とは思ったのですけど。
しかし、この映画って、潜入捜査官と潜入マフィアは明らかに怪しい行動をしているのに誰もそれを疑わなかったり(というか、みんながスパイがいると疑っているなか、新しい情報が入ったら携帯ですぐにどこかに電話するヤツは、明らかに怪しいですよ)、女性精神科医がやたらとモテまくったりと挙げ足を取りたくなるところはたくさんあるのですけど(ラストは『インファナル・アフェア』を知っているとちょっと驚きます)、マーティン・スコセッシ監督がようやく監督賞・作品賞を獲られてめでたいということもありますし、緊迫感を楽しめる良質のエンターテインメント映画だと思います。
そうそう、この映画でいちばん目立っていたのは、なんといってもジャック・ニコルソン。「スコセッシ監督の指示もほとんど聞かなかった」なんて話がすでに伝説化していますが、この人の存在感は本当にすごかった。「魔性の人」という感じでした。

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